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2009/08/28

BMSにおける人気ジャンル調査

BMSで最も多く作られているジャンルをご存じでしょうか。
トランス?ハピコア?それともそれ以外の何か?
…ということで調べてみました。ランキング形式にて発表します。

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◆ ジャンル別 BMS制作数

ということで、まずは各ジャンルの作品がどのくらいの数が作られているかを調べました。
集計対象は2008年1月~2009年6月発表(で私が捕捉しているもの)、総計870作品になります。
これらの作品について、ジャンル欄に含まれている文字列を機械的に拾い上げて集計しました。
(例)
  ・ [EUPHORIC TRANCE] は [TRANCE] の項目にカウント。
  ・ [TECHNO POP] は [TECHNO] と [POP]  の両項目にカウント。
  ・ [HANDZ UP] を [TRANCE] に集計したりはしない。文字が含まれているかで判断。

このような調査方法のため、一作品に複数のジャンルが含まれることがあります。
そのため、最終結果の項目の和が作品総数を越える場合がありますが、仕様ですのでご了承下さい。

それではさっそく第1位から発表です。

 
 

● 第1位 TECHNO  125作品 (14.4%)

目下のライバルと目されていた [TRANCE] を抑え、BMSで最も制作されているジャンルの
第1位に輝いたのは [TECHNO] でした。約7作品に一作 [TECHNO] 関係のBMSのようです。
125作品の内訳を見てみますと、無印の [TECHNO] が最多の64作でダントツのトップ、
次いで [TECHNO POP]  [HARD TECHNO] が8作ずつ、[MINIMAL TECHNO] が4作、
[HARDCORE TECHNO] が3作…などという風に続いています。
乱暴な分類をすればDTMは全部テクノともいえるので、制作数1位という結果も納得でしょう。

 

● 第2位 TRANCE  97作品 (11.1%)

本命?の [TRANCE] が第2位です。こちらは約9作品に一作のペースで制作されています。
テクノ同様、内訳では無印の [TRANCE] が37作品と他を圧倒しています。
 以下 [TRANCE CORE] が9作、[TRANCE POP] [EUPHORIC TRANCE] が5作、
[EPIC TRANCE] が4作、[PSYCHEDELIC TRANCE] が3作…となっています。
やはりBMSを代表するジャンルだけあって、クリエイターの人気も非常に高いようです。

 

● 第3位 CORE  83作品 (9.5%)

やや強引な分類ですが、ハードコア・ハピコア・ブレイクコアなどを包括した [CORE] が第3位です。
制作数割合は9.5%で約10作に一つ。この [CORE] までが人気ジャンル三強といった感じになります。
内訳は、やはり [HAPPY HARDCORE] が17作でトップ。とはいえ先入観よりはずっと少ない印象?
[BREAKCORE] [HARDCORE](ハピコア除く) がともに10作、 [TRANCE CORE] が9作、
[SPEEDCORE] が4作[HARDCORE TECHNO] が3作などとなっています。
昨年「MAXBEAT」でこの系統のジャンルが多かったのが順位に影響したかもしれません。

 

● 第4位 POP  49作品 (5.6%)
 
第4位は [POP] です。約18作品に一つの割合です。
この [POP] に関しては「なんとかポップ」という独自ジャンルだらけで内訳はほぼ無意味です。
それでも一応書いておくと、 [TECHNO POP] 8作、[TRANCE POP] 5作が多いものの、
あとは [POPS] の3作が目立つくらい。その他は [KIRBY POP]  [FRENCH POP]  [ELECTRO POP]
[LOUNGE POP]  [AKIBA POP]  [FUTURE POP]   [ROCK POP]
などなど百花繚乱の状態。
この [POP] に関しては、ジャンル名にクリエイターの個性が色濃く表れていて面白いです。

 

● 第5位 HOUSE  48作品 (5.5%)

第5位は [HOUSE] になります。[POP] 同様、約18作品に一作のペースです。
こちらの内訳は幾分わかりやすく、無印の [HOUSE] が20作と半数近くを占め、
大きく差を開いて [ELECTRO HOUSE] が7作、 [HARD HOUSE] が3作と続き、
[TECH HOUSE]  [ACID HOUSE] がそれぞれ2作、以下1作ずつとなっています。
この [HOUSE] までが制作数的に見て頻出ジャンルと呼べそうな感じです。

 

● 第6位 BREAKBEATS  34作品 (3.9%)

第6位は [BREAKBEATS] です。約25作に一つの割合です。
この集計に [JUNGLE] [DRUM'N'BASS] など類似のジャンルは含んでいませんが、
「なんとかブレイクス」とか「なんとかビーツ」というジャンルの作品は一部集計対象としております。
ここからは母数自体が少なくなってきたので、内訳詳細は省略で。

 

● 第6位(同率) DRUM'N'BASS  34作品 (3.9%)

同じく第6位は [DRUM'N'BASS] 約25作に一作品の割合
ちょうど [BREAKBEATS] が出た直後に同率でランクインというのがなんとも運命的です。

 

● 第8位 ジャンルなし  28作品 (3.2%) 

ジャンル欄が空白だったり、[ - ] となってたりするアレです。約33作に一作で用いられています。
最近では分類の難しい楽曲も多いので、あえてジャンルを冠しないBMSも多いようです。

 

● 第9位 ELECTRO   20作品 (2.3%) 

第9位は [ELECTRO] 約43作に一作。ベスト10入賞というのは個人的には結構意外です。
「エレクトロなんとか」というジャンルは集計に含めましたが、 [ELECTRONICA]は除外しました。

 

● 第10位 ROCK  18作品 (2.1%) 

第10位は [ROCK] です。約48作に一作。多いんだか少ないんだかという感じですが。
ここまでがベスト10。以下は短評なしで順位だけ発表します。

 

● 第11位 ELECTRONICA  17作品 (2.0%) 
● 第12位 AMBIENT  15作品 (1.7%) 
● 第12位 MINIMAL  15作品 (1.7%) 
● 第12位 PROGRESSIVE  15作品 (1.7%) 
● 第15位 DUB  14作品 (1.6%) 
● 第15位 GABBA  14作品 (1.6%) 
● 第15位 HIPHOP  14作品 (1.6%) 
● 第18位 RAVE  12作品 (1.4%) 
● 第19位 INSTRUMENTAL  9作品 (1.0%) 
● 第19位 JAZZ  9作品 (1.0%) 
 

と、ここまでが制作割合1%以上のジャンルでした。 [HIPHOP]  [RAVE]  [AMBIENT] など、
伝統的なジャンルも今ではあまり作り手がいなくなっているのが現状のようです。
これより下位のジャンルは順位は把握していませんが、個人的に注目なのを幾つか紹介すると、

● EURO  7作品 (0.8%)
「BMS界にはユーロが足りない」と言われる [EURO] 。やはり不足気味でした。
● LIQUID  4作品 (0.4%)
私見では良作の宝庫である [LIQUID] 。もっと作ってみませんか?
● SCHRANZ  3作品 (0.3%)
たまに見かけると印象に残る [SCHRANZ] はご覧の有様。ほとんど作られていません。
● HANDZ UP  3作品 (0.3%)
[SCHRANZ] と同数ですが、この [HANDZ UP] は対照的に増加傾向。ブレイクなるか?
● BOSSA  1作品 (0.1%)
絶滅危惧種。この窮地を救う勇者の誕生が待たれます。
● R&B REGGEA SKA など  0作品 (0.0%)
そして全滅ジャンル。作ればかなり目立つと思います。ぜひどうぞ。
 

…という感じでした。
あえて競合の激しい人気ジャンルに挑むか、それとも稀少ジャンルの救世主となるか、
クリエイターの皆さんが今後のBMS制作において参考として頂ければ幸いです。

もし「○○(ジャンル名)はどのくらい作られてるんだ?」など、疑問に思う点がございましたら、
匿名でも一向に構わないのでコメント欄に書き込んで頂ければ、
私が答えられる範囲内でお答えしたいと思いますので、どうぞお気軽にご利用下さい。
 
 
 
 
 
 
 

◆ ジャンル別 優秀作品数

上の集計は、期間中に制作された作品の数、つまりクリエイター側の人気を示しています。
ではプレイヤー側の人気はどうかということで、優秀作品(※)110作品を対象に、同様の集計を行いました。

(※ イベント上位1/4以上、タイマンイベント勝利、BMGでVG獲得、binで5インプレ以上獲得
   の四条件のうちいずれか一つ以上を満たした作品と定義)

各ジャンルが制作数に見合った評価をされているか、上のランキングと比較すると面白いです。
それでは発表します。

 

● 第1位 TRANCE  15作品 (13.6%)
      制作数では第2位/11.1%
● 第2位 TECHNO  10作品 (9.1%)

      制作数では第1位/14.4%
● 第3位 HOUSE  9作品 (8.2%)
      制作数では第5位/5.5%
● 第4位 CORE  8作品 (7.3%)
      制作数では第3位/9.5%
● 第5位 POP  7作品 (6.4%)
      制作数では第4位/5.6%
● 第6位 BREAKBEATS  6作品 (5.5%)
      制作数では第6位/3.9%
● 第7位 ELECTRO  5作品 (4.4%)
      制作数では第9位/2.3%
● 第8位 HIPHOP  4作品 (3.6%)
      制作数では第15位/1.6%
● 第9位 2STEP  3作品 (2.7%)
      制作数ではランク圏外/0.5%
● 第9位 JAZZ  3作品 (2.7%)
      制作数では第19位/1.0%
● 第9位 ジャンルなし  3作品 (2.7%)
      制作数では第8位/3.2%
● 第12位 AMBIENT  2作品 (1.8%)
      制作数では第12位/1.7%
● 第12位 DANCE  2作品 (1.8%)
      制作数ではランク圏外/0.7%
● 第12位 DRUM'N'BASS  2作品 (1.8%)
      制作数では第6位/3.9%
● 第12位 ELECTRONICA  2作品 (1.8%)
      制作数では第11位/2.0%
● 第12位 GABBA  2作品 (1.8%)
      制作数では第15位/1.6%
● 第12位 MINIMAL  2作品 (1.8%)
      制作数では第12位/1.7%
● 第12位 PUNK  2作品 (1.8%)
      制作数ではランク圏外/0.5%
● 第12位 ROCK  2作品 (1.8%)
      制作数では第10位/2.1%
 
 

というようなランキングとなっています。
 
制作数部門と比べ、ところどころで逆転現象が起きているのが興味深いです。
例えば [TECHNO] が後退して [TRANCE] が念願の首位に立ったり、
[HOUSE] [HIPHOP] [JAZZ] あたりが躍進しているのも目に付きます。
そして [2STEP] [DANCE] [PUNK] に至っては、制作数ではランク圏外なのに、
人気作品部門では上位に食い込んでくるなど、その人気ぶりが伺えます。
 
各ジャンルがどの程度人気なのか(良作が多いか)をもっと性格に把握するには、
(人気作品部門のパーセンテージ)÷(制作数部門のパーセンテージ)を見るのが良いです。
この数値が1より大きければ、平均よりも人気になりやすいジャンルであり、
1を下回れば下回るほど、苦戦をしやすい地雷ジャンルということができます。
私のほうで簡単に表を作ってみましたので、どうぞご覧下さい。

Genre_rank

(上図では今回ランキングで名前の挙がったジャンルのみ掲載)

[2STEP] の異常なまでの人気に驚きます。
下位の[DRUM'N'BASS] と比べると、実に12倍近くも人気作品になりやすいとデータが示しています。
とはいっても実際のところは、「優秀作品」の定義次第で全然結果も違ってきますし、
作者の嗜好と力量もまちまちなので、必ずしも人気ジャンルを表す数値ではありません。
しかし、過去一年半の間に見られた傾向であることは間違いないので、
こういうデータがあるよと頭の片隅にでも入れて頂ければ、いつかきっと役に立つことと思います。
 
 

そろそろBOFシーズンが開幕です。
このデータを踏まえ、今回はどんなジャンルの作品が誕生するでしょうか。
作品だけでなく、ジャンルの戦いというのもまた一つの見所であると言えるでしょう。

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コメント

集計お疲れ様です!(゚▽゚*)
ぼくの場合
テクノ:1曲 トランス:2曲 コア:0曲
でした(聞いてない)。あれー、結構作った気がするけどなー。
個人的には純粋にBALLADとかNRGとか来たらかなりびっくりです。

投稿: Yosk! | 2009/08/31 21:42

つかDRUM'N'BASSが地雷になってる原因って俺なんじゃ・・・・・・

ちなみにLIQUIDはLIQUID FUNKのことなので派生元であるDRUM'N'BASSにカウントしたほうが。
DRUM'N'BASSは派生ジャンルが異常すぎるので集計が大変ですよねw

投稿: LU | 2009/09/08 12:06

>Yosk!さん

異常にレスが遅れてすみません。反省します。

私的にはYosk!さんは着メロ系が得意なイメージなのですが、結構守備範囲は広いですよね。
おたまじゃっくとか未舗装道路とか、中の人が全然わからなかったです(聞いてない)。
久しぶりにBALLADとかNRGとかは見てみたいですね。BOFで出てこないか楽しみです。
コメントありがとうございました!

投稿: s_miho | 2009/09/08 21:33

>LUさん
 
どうもお久しぶりです。
DRUM'N'BASSの苦戦は、集計での優秀作品の定義のせい(イベント偏重)なので、
一般リリースが多いLUさんには逆風だったかもしれないです。すみません。

DRUM'N'BASSの派生ジャンルは確かに異常に難しいです…。
以前“HARDTRACK 174”の5曲が全部異なるジャンルだったのに感動した記憶があるのですが、
細かな差で別ジャンルとして認識するDRUM'N'BASS道の奥深さは凄いものがありますよね。
私も早く違いがわかるようになりたいです…もっと勉強しないと…。
コメントありがとうございました!

投稿: s_miho | 2009/09/08 21:49

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