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2009/08/29

“VERSUS.02” 展望

STR発、ガチンコBMSバトルイベント“VERSUS”第2弾!

Versus2_banner

公開:8月31日(月)
投票:8月31日(月)~9月07日(月)
制作条件:ジャンル“RAVE”
主催:STR

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VERSUS.02の開催が目前に迫ってまいりました。
6月末に行われた前回VERSUS.01では、「BPM100固定」というルールのもと、
王者roopさんが加賀崎さんを激闘の末に下し、見事王座防衛(V1)を果たしました。
あれから二ヶ月。今回は強豪morigasigeruさんを挑戦者に迎え、
「RAVE」というシンプルながらも難しいテーマで、戦いの火蓋が切られようとしています。

 

◆ 制作条件「RAVE」とは

「RAVE」が条件のイベントは、2002年に開催された B.J.cup 4th stage 以来となります。
その時はNATさんの“Born”が優勝しました。あれからもう7年も経ったのですね…。

古参の方はよくご存じかと思いますが、RAVEは本家5鍵の初期からある人気ジャンルです。
しかし現在のBMSシーンでは下火で、昨日の記事を読んで頂ければわかりますが、
およそ全体の1.4%、71作品に1作品程度しか作られておりません。
実際、昔はRAVEの達人としてcrankyさん、Luv Strawberry's Deltaさん、wintさんらがおりましたが、
現在のシーンでRAVEの印象が強い作家はほぼ皆無と言っていいかと思います。
今回VERSUS.02でそんなRAVEをあえて題材に持ってきたというのは、
こういう現状を憂いたroopさんによる、RAVE復権運動というメッセージが込められているのかもしれません。

 

◆ 王者・挑戦者の紹介

熾烈な抽選(?)を勝ち上がり挑戦者に名乗りを上げたのはmorigasigeruさんです。
率直に言って、非常に強いクリエイターだと思います。これは熱戦が期待できそうです。
王者も挑戦者も有名作家すぎて皆さん十分ご存じかと思いますが、一応ここで両者を簡単に紹介します。

王者roopさんは現在のBMS界を代表する人物です。
いま「BMS四天王」を決めたら間違いなくその名を連ねることでしょう(しかも筆頭あたりに)。
以前の記事で書きましたが、roopさんは過去五年間のイベント出場歴の中で、
一度もアベレージで先着を許したことがありません。まさに驚異的な実力の持ち主です。
大物感と威圧感を併せ持つroopさんですが、最近はSTRラジオなどで露出も増えてきたので、
王者の素顔に迫りたい方はそちらもお聴き下さい。意外にも(?)超親しみやすいキャラでした。
 
挑戦者morigasigeruさんは、KotiraSample、hontanichanなどの七色の名義を使い分け、
BMSイベント優勝4回(アベレージ優勝を含めると5回)を誇る超実力派作家です。
特にその制作スピードや大ネタは、BMS界ひろしといえども他の追随を許しません。
また、B.J.cupで何度も失格を経験しながらも、意欲的にサンプリングの限界に挑戦し、
BMS界でのサンプリングの地位向上に尽くたのはmorigaさんの不朽の功績と言えるでしょう。

このように、roopさんもmorigaさんも、ともにBMS界を牽引する実力者同士です。
まさにどっちが勝ってもおかしくない好カードと言えるでしょう。
また、両者とも界隈屈指のサンプリング使いという共通項があるので、
この決戦はサンプリング頂上対決という色合いも帯びてくることになりそうです。
ヘタしたらBOFより熱い戦いになりそうですね(^-^;
 

蛇足ながら、試合はリングに上る前から始まっているとよく言いますが、
morigaさんはVERSUS半月前のK2DUELで優勝してプレッシャーをかけたり、
本番わずか5日前にbinに登録するという余裕満々の行為で王者を挑発したりと、
戦前のパフォーマンスでも観衆を湧かせてくれています(私だけ楽しんでるのかもしれませんが)。
リング外ではmorigaさん優勢かな?いや、超どうでもいいことですけど…。
 

 

◆ 実力分析

それでは毎回恒例、本項でも過去の同系記事と同じように
私の独断と偏見によって対戦両者の力関係を読み取ってみたいと思います。
VERSUSの対戦形式を考慮し、実績・安定感・BGA・人脈・お題経験・制作速度 の6点から分析・比較します。
6つの評価基準の意味はだいたい下のとおりです。
 実績…過去のBMSイベント・評価サイトでの成績。作家の実力の指標。
 安定感…成績がどれだけ安定しているか。一発屋だったり駄作を出したりしないか。
 BGA…BGAを自炊する能力。タイマン戦では超重要な資質。
 人脈…合作・譜面・BGA・ボーカル・楽器演奏などを外注できる人脈の有無。
 お題経験…テーマに対する経験・実績・適正。今回は「RAVE」。
 制作速度…過去のBMS制作速度。1ヶ月でクオリティの高い作品を作れるか。


1) 実績

下の表では、両者の評価型イベント/レビューサイト登録作を新しい方から5つずつ並べてあります。
(bin/パッケージ作品/一般リリースは成績が数値化しにくいので除外しました)

Versus2_jisseki

王者roopさんは惚れ惚れするような素晴らしい戦績です。
“Colorful (roop remix)” でのVG3連発、夏の大型イベントで連続4位など、
まさに超一流に相応しい好成績が見渡すばかりに並んでいます。
また、上図に未記載の実績として、“FUNKY356” で 04年の「GOT TO BE REAL」を優勝しています。
 
挑戦者morigasigeruさんも、王者に全くひけをとらない輝かしい実績を誇ります。
つい先日の「K2DUEL」を “Harder, Billy, Faster, Herrington” で完全優勝したり、
レベルの高かった「vfpq competiton」を “Rock,Paper,Scissors” でアベレージ優勝したりと、
ここ最近の充実度は王者以上の勢いが感じられます。
また、上図に未記載の実績として、05年の「Rise in Revolt」を “ラジオ・チャンネル” で優勝(同着)、
07年の「BEAUTIFULCEMENT」を “JUMP” で、08年の「experimentation」を “tuesday” で優勝しています。
 
roopさんは毎回好成績の首位打者タイプ、morigaさんは優勝が多い打点王タイプという感じで、
両雄の個性が対照的なのがとても面白いと思います。

 

2) 安定感

(上の表を参考として続けてご覧下さい。)

前回も書きましたが、王者の安定感は界隈でもトップクラスです。
BMGでは常にGood以上。イベントでは規模に関わらず4位以上入賞。タイマンは不敗(まだ一戦ですが)。
この比類なき安定感たるや、もはや芸術の域だと思います。

挑戦者は王者と比べると、やや成績にばらつきが見られますが、
イベントに複数登録をしたうちの片方がやや低調というケースが多いようです。
しかし “Rock,Paper,Scissors” や「BOF2008」の “belly dance (Consistently_Drinkin_remix) ” など
本命(本名義)の作品は多くの場合において好成績を収めているため、
一作品に絞って戦うこのイベントでは、morigaさんの真価が発揮されることになりそうです。
 
両者ともに不安はありませんが、安定感という面ではやはりroopさんが一回り上でしょうか。

 

3) BGA

roopさんは実写映像を駆使したオシャレかつシックでムーディーなBGAが特徴的です。
ここ最近では、映像内に文字を効果的に配する傾向も見られます。
 
morigaさんも実写系の映像が多いですが、各シーンの組み合わせの妙で攻めるroopさんと異なり、
映像にストーリー性(のようなもの)を持たせ、作品との調和をとってくる印象があります。
BOFやvfpqなど勝負所では外注もしているようですが、morigaさん自身の力量も十分すぎるほどです。
 
BGAは(自作する限りでは)イーブン。どちらがより練り込んでくるかの勝負になりそうです。
 
 

4) 人脈

roopさんはVERSUS.01で、tigerlilyさんとFebrezeさんから援護射撃を受けました。
特にFebrezeさんは譜面でずっとコンビを組んでいるので、今回も一緒と考えて良いでしょう。
また“ニライカナイ”や“Colorful” の時のように、STRメンバーの楽曲をサンプリングとして使用すると
凶悪なまでの強さを見せつけることもあるので、勝敗を占う上でも要注目です。
 
morigaさんも交友関係はハンパなく広いです。
BGAはkeさん、壱AIRさん、Cube3さん、Harvest Discoさんらに依頼した経験があり、
譜面は主にDPをluvoxさん、hitkeyさん、heniさん、ひっきーさんに外注しています。
さらに軍人さんとの合作実績もあるなど、まさに豪華絢爛というべき豊富な人脈です。
 
両者とも優れた仲間に恵まれていますが、交友数の面からここはmorigaさん一歩リードでしょうか。
 
余談ながら、最近の互いの制作傾向を見る限りでは、
今戦で Febrezeさん VS luvoxさん のDP譜面対決が見られそうな予感がします(あくまで予感ですが)。
もしこれが実現したなら、DPerの皆さんはぜひこの「裏の対決」にもご注目くださいませ。
 
 

5) お題経験

下の表では、両者の過去作の中で、ジャンルに「RAVE」の文字列が含まれるものを調べたものです。

Versus2_genre

一面空白。二人とも潔いほどに制作経験がありません。
roopさんは過去13作、morigaさんに至っては100作ほど(?)のキャリアがありますが、
RAVEとは全く無縁のBMS制作歴を過ごしてきました。
これではデータにならないので、RAVEと関係の深いTRANCE、HARD HOUSE、GABBAなども調べましたが
morigaさんがほんの少し経験がある程度で、あまり状況は変わりませんでした。

両者ともに「RAVE」というお題は未知数です。蓋を開けてみるまでどうなるか読めません。

 

6) 制作速度

下の表では、両者の過去3年のBMS制作数を示しています。
当然ながら数が多いほど制作速度・構想時間が短いことを意味します。

Versus2_speed

roopさんは今まで年1~2作のペースで推移しています。
今年はVERSUSの王者になったことで制作数が倍増しそうですが、どう影響するでしょうか。
ちなみに2004年の4作発表というのが現在までのキャリアハイのようです。

morigaさんの制作速度はもう笑うしかありません。集計ミスかと思いました(笑)。
2008年には38作もBMSを作ったようです。9.6日に一個ペースという殺人的ハイペース。
今年はやや鈍化したとはいえ、年18作ペースで鋭意制作中です。
氏にとっては、VERSUSの一ヶ月という制作期間は暇を持て余すほどでしょう。

 

◆ 総合評価

Versus2_sougou

非常に面白い勝負だと思います。どちらにも勝機は同じくらいあるでしょう。
譜面やジャンルの好みも似ているため、かなりのガチンコ勝負の期待大です。
過去の直接対決で圧倒している分、roopさんのほうが実力では上と見ることも出来ますが、
近年のBMSイベント成績ではmorigaさんのほうが充実しています。

実力的には紙一重の二人なので、対決の勝敗を分けるとしたら、「RAVE適性」に尽きるでしょう。
両者ともに不慣れで未知数なジャンルに挑む同条件の戦いの中で
どちらがBMSファンにより「RAVE」として受け入れられる作品を出すかが鍵になります。
こうなると、もう実際に作品に触れてみるまでは予測しようもありません。
開催まであともう僅か。胸の高鳴りを抑え、公開されるその瞬間を心待ちにしましょう!

 

インプレ期間は8月31日から9月7日です。
月曜から月曜という変速日程、しかも学生さんの多くは学校が始まってしまうので、
投票は忘れないようお早めにどうぞ。

 

VERSUS.02
http://str3.org/event_versus.html

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