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2009/09/09

2009年8月のBMSより

先月リリースされたBMS(イベント出展作は除く)の中から
個別エントリで紹介したかったけど、私の文才・感受性・音楽知識が足りないばかりに
まとまった文章が書けなくて断念した作品をまとめてご紹介。

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8月は7月とは打って変わり、BMSの発表多発月間でした。
「K2DUEL」 「VERSUS.02」出場作もさることながら、特にイベント外の一般リリースが豊作でした。
やはり学生作家が主力のこの界隈、夏休み効果は非常に大きいのでしょう。
良い作品だらけだったのでたくさん書きたいところなのですが、労力的にちょっと厳しいため、
本項では私的に珠玉だった4作品をピックアップして紹介します。

 
 
 

★ Reason 4 tutorial  /  scytheleg 

Reason4

Genre : techno house
Title : Reason 4 tutorial
Artist: scytheleg
Difficulty:
5key☆4
 
 

BMS界で最も愛されている好漢キャラの一人、鎌足早漏ことscythelegさんの新作です。

標題にチュートリアルとあるように、本作はPropellerHead社の「Reason 4.0」紹介BMSとなっています。
いまやBMSは何千と世に出回っていますが、機材にスポットを当てるというのは異色中の異色。
BMSの新たな可能性の産声が聞こえてくるようです。
もともとscythelegさんは作品のコンセプト・着眼点に界隈有数の鋭い視点を持っているので、
(“SOS”のモールス信号とか、盆踊り・パンク・ロックブルースなどの隙間ジャンルとか)
このようなタイプのBMS制作はまさに得意技、十八番の分野と言えるでしょう。

本作では曲・演奏パート・動画BGAの三者が連動して「Reason 4.0」の機能を解説する形式を取っています。
通常、この手の作品は概してコンセプト先行で、曲やゲーム性がおざなりになるケースも多々ありますが、
“Reason 4 tutorial”は非常に曲が良いため、3分という長めの演奏時間を全く感じさせません。
捻りのきいたイントロ・心に染みる泣きメロ・それらがラストで運命的に出逢う箇所…など聴き所・叩き所は多く、
チュートリアル作品として実際にセールスで使えそうなほど、高い完成度を誇っていると思います。
DAW好きはデバイス紹介をニヤニヤしながら楽しめますし、DTMに興味のない人でもBMSとして大満足。
他の作品には決して見られない、この二層構造の魅力をぜひご堪能下さい。

なおscythelegさんは、昨年好評を博した「MAXBEAT」に続き、
「EXTREMEBEAT」と「CHAOS STAGE」なるイベントを企画中のようです。
詳報は恐らくBOF後になるでしょうが、こちらも大いに期待しましょう。
 
  

 DL:天平風情
 http://scytheleg.bms.ms/

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★ ICE BREAKING  /  oxygen

Icebreaking

Genre : エレクトロニカ
Title : ICE BREAKING
Artist: oxygen
Difficulty: 7key☆6
10
 
 
 
oxygenさんは「次代のBMS界の担い手」と私が勝手に期待している作家さんの一人です。
サイトを拝見するに年齢的にもかなり若いので、将来性・伸びしろ抜群で今後が楽しみな器です。
ただあまりイベントには参加されないので binを追っかけていないと知らない人も多いかもしれませんが、
今春発表の“Cable boy”あたりは特にオススメなので、未プレイの方はこの機会についでに是非どうぞ。

さて本作ですが、一言で表すなら「変な曲」です。かなり独自路線をイってます。
曲に展開も何もないです。覚えやすいフレーズもないです。あるのはただ「音の奔流」のみ。
左右に振られたピコピコ音やベース、そして局地的に入るリズム隊が、
自由に淡々と、そして時には秩序を形成しながら、一つの大きな大きなグルーヴを作り上げていきます。
なかでも面白いのが緩急の豊かさ。一定のBPMで叩いてるとは思えないリズムのうねりが実に愉しいです。
アクが強いので、人によっては全く見向きもしないでしょうが、好きな人には心底たまらない作品のはずです。
あなたは得意・苦手どちらのタイプなのか、一度体験してみる価値は大いにあると思います。お試しあれ。
 
 
  
 DL:雑雑横丁-2-
 http://zatsuzatsu.sosite.jp/

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★ MIXed  /  spex

Mixed

Genre : NOISE
Title : MIXed
Artist: spex
Difficulty: 7key☆4
☆6 ☆8

 
 
 
作者のspexさんはMIX-MAXさんの変名義です。
MIX-MAXさんの作品では、先月中旬の段階においては“POLY”を紹介しようと当初考えておりましたが、
本作をプレイしたら一瞬で考えが変わりました。こっちのほうが断然良いです。
それどころか個人的にはMIX-MAXさんの代表作の一つと言えるBMSだと思います。超オススメです。

ジャンルはノイズ。同ジャンルにはエグい作品も多いので敬遠する人も少なくないでしょうが、
ノイズ成分が決して主役というわけではないので非常に聞きやすい曲です。
むしろ超低速テクノと言った方がイメージが湧きやすいかもしれません。
脈拍並みに遅い66というBPMで、6/8拍子(BMSE上では4/4で作っています)という特徴的なリズムに乗り、
壮大にして荘厳な旋律が、低速グルーヴが生み出す重厚な威圧感に乗って迫ってきます。
冷徹なまでに澄み響く高音ベルと、ピンと張り詰めた緊張感を皮肉るかのような不敵な弦の動きも面白く、
近年の低速BMSのなかでも一、二を争う出来なのではないかと思います。
 
現状、ハイスピードを4倍や5倍でやってる方が多数を占めるのが実情かもしれませんが、
この曲はぜひ等速で遊んで下さい。低速BMSの楽しさ・じれったさを再発見する絶好のチャンスですよ。
 
 

 DL:MAXBOX3
 http://freett.com/mixmax412/

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★ Lace Queen  /  mommy

Lacequeen

Genre : HAPPY HARDCORE
Title : Lace Queen
Artist: mommy
Difficulty: 7key☆4
☆8 ☆11 14key☆8 ☆12
 (2009/9/3、7key Maniac譜面を追加公開)

 
 
 

BMSファンなら殆どの方はご存じでしょうが、mommyさんは旧TM<K>RMさんです。
“Lifemeter UP&DOWN”などで一世を風靡した氏は長年BMS界から離れてましたが、
昨年の「MAXBEAT」で表舞台に復帰し“AIRSHAVER”でいきなり優勝するなど、その実力は今も超一線級です。
 
そんなmommyさんの新作、ジャンルはなんとハッピーハードコア。
ハピコアというとBMS界では「またハピコアかよ」とか「Ryuの模倣」とか散々に言われることも多いですが、
プレイ前からそんな色眼鏡をかけていると必ず後悔します。mommyさんならではのハピコアがここにあるのです。
爽やかで甘酸っぱい旋律は、夏の休日のドライブで聞きたくなるような明るい魅力がつまってますし、
個人的にはキックの拍感が最高にお気に入り。ハピコアのリズムでよもや感銘を受けるとは想定外でした。
(ぜひ実際にダウンロードしてお聴き下さい)
敷居の低い楽曲なのでライトユーザーもゴキゲン。高難易度譜面もあるのでヘビープレイヤーも満足。
これ以上なく万人向けで、多くの人がプレイすべき優れたBMSだと断言できます。
今のところBGAはありませんが、「制作するかも」宣言をされているので、首を長くして完成を待ちましょう。
今年の夏の最後の思い出に、このBMSをぜひどうぞ。
 
 

 DL:都市吟遊詩人グルーヴ/作品倉庫
 http://mommy16807.seesaa.net/

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という感じでざっと4作品を紹介させて頂きました。
が、もう一個どうしても文章に起こしたいBMSがあるので、明日はそれを個別記事にて紹介します。

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