BOF2009チーム分析(1) [Black Jacks]
[Black Jacks]
SHIKI, sasakure.UK, naotyu-, sweez(cap), sta, Eji Yarita, TOHRU MiTSUHASHi
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◆ チーム概要
チームメンバー発表と同時に「優勝決定」と騒がれた銀河系軍団です。
昨年の個人1、2位のSHIKIさん、sasakure.UKさん、久々復帰のnaotyu-さんというBMS制作陣は、
今イベントの87チームの中でも最強の三本柱と言って間違いありません。
加えてBGAなどのサポートメンバーも豪華絢爛。
他のチームなら確実にエースになれるstaさんやsweezさんが控えに回っている時点で意味不明です。
この[Black Jacks]を軸にBOF2009が争われるのは確実。あとは優勝を手に出来るかどうかだけに注目です。
◆ メンバー分析
(1) SHIKI
・ 過去の大型イベント成績
・ コメント
古くは“SEPIA”、最近では“Lapis”などで、長年BMS界を支えてきた大作家です。
BOF2004、2008の2回でチーム優勝したり、LiZ vs OMTで無所属連合を優勝に導いたりと、
団体戦では無類の強さを発揮する優勝請負人として[Black Jacks]チームを引っ張ります。
ニコニコ動画や同人音楽活動などでBMS界隈内外にファンが多いので、
ライトユーザーがインプレに集まりやすい大型イベントでは特に好成績を残しています。
そのためチーム優勝はもちろん、個人優勝も当然その視野に入っていることでしょう。
過去のBOFではTranceの発表が多いため、今回もTranceでの参戦が有力かと思われます。
(2) sasakure.UK
・ 過去の大型イベント成績
・ コメント
いまやボーカロイド界では知らぬ者はいない「ささくれP」ことsasakure.UK(ささくれ夕雁)さん。
“海神寓拝”(BOF2005優勝)、“P-ChicK-ParK(・◇・)”(Be Happy! 3rd season優勝)などイベントに非常に強く、
LiZ vs OMTやRenaissanceではメインカードを任されるなど、自他共に認めるBMS界の看板作家です。
SHIKIさん同様、ニコニコ等の活動でファンが非常に多いせいか大イベント適性が抜群で、
過去全てのBOFに参戦し、毎年個人ベスト10入りを果たしているという驚異的な実力の持ち主です。
今回こそボーカロイド曲のBMS化があるのかも含め、どんな作品を発表するか非常に気になります。
(3) naotyu-
・ 過去の大型イベント成績
・ コメント
現在は商業CDなども手がけ、同人の域に留まらぬ音楽活躍を見せるnaotyu-さんは
なんと2006年以来、実に3年ぶりのBMSリリースとなります。これは嬉しい復活劇です。
“Beau Rivage”(B.J.cup 6thアベレージ優勝)、“神居古潭”(BMGパワレコ)などBMS実績は最高級で、
以前より経験を積んだ今戦は、“Velaciela”(BOF2006 4位)を越える作品が期待されます。
チームに共通することですが、やはりnaotyu-さんもBMS外で多くのファンを獲得している上、
商業音楽家という箔も付いているので、相当たくさんのインプレを集めることになるでしょう。
近年はPopsやHouse、ボーカルものの作成が多いようなので、この系統のBMSが予想されます。
(4) サポートメンバー
3人の作家にそれぞれBGA作家が専属で付くという、万全のサポート体制を整えています。
BMS制作からイベント開催まで(BOF2009の運営の一人です)マルチな才能を持つstaさん、
2009上半期ベストBMS “Idealized Land” のBGAを手がけたヒットメーカーTOHRU MiTSUHASHiさん、
そしてよく存じ上げませんが、このメンバーと肩を並べてる時点で凄そうなEji Yaritaさんという面々は
他チームが泣いて羨むほどの重厚なBGA制作陣といえます。
BGAが凄いというのは、単に作品の点数を底上げするのみならず、
動画にアップされた時に見栄えが良く、BMSをやらない人からも投票が相次ぐ可能性も出てくるので、
大イベントにおいてはこれ以上なく強力なアドバンテージになります。
このチームのサポートメンバーは、まさにそれを実現させる力を持ったプロ集団と呼べるでしょう。
そしてクセ者なのが、web担当のsweezさん。そもそもこんなチームを結成した政治力からして侮れません。
webで特設ページ更新などの宣伝活動ができれば、2段ロケット的にインプレを集めることができますし、
クロスフェード動画等の投稿によって、スタートダッシュを決めることも可能です。
今までBMS界では作品の営業・宣伝活動はほとんど行われてきませんでしたが、
今回のsweezさんの活躍次第では、そういった風潮に革命を起こすことになるかもしれません。
◆ 順位予想
BMS担当者の偏差値合計 72.1+73.5+71.3=216.9
MAX 90.3+90.3+77.3=257.9 / MIN 51.9+55.3+64.4=171.6
(意味・計算法等については記事「BOF2009展望(前編)」を参照して下さい)
優勝争いを演じる基準となる偏差値200を大きく越え、優勝確定ラインに迫る怒濤の勢いを見せています。
過去4回のBOFで216.9という数値を越えたのは計5チーム、うち3つはSHIKIさんorささくれさん関連チームなので
この2人を仲間に引き入れた現在、実質的にライバルはほとんど存在しない状態です。
大波乱を期待している人には残念ですが、かなりの確率でチーム優勝を果たすことでしょう。
ただ、盤石かと言われると案外そうでもないところもあります。
SHIKIさん・ささくれさんは偏差値50台の作品を出すポカ(という言い方も変ですが)をしたこともありますし、
naotyu-さんは長いブランク開けで、いま流行の要素(譜面など)を理解できていない可能性もあります。
(このあたり、リーダーのsweezさんがしっかりフォローできるかどうかが大事でしょう)
また、このチームのメンバーは意外とアベレージが脆かったりします。
群を抜いたインプレ集票力を武器に、圧倒的なポイントの積み重ねで勝負するタイプなので、
作家・常連インプレイヤーからの評価は伸び悩む、というケースも過去のイベントでは目立っています。
ですので他チームの戦略としては、まずはアベレージを奪取して意地を見せつけ、
その上でスコア優勝を巡って戦う、という段取りを踏むのが良さそうです。
いずれにせよ、BOF史においても最強クラスのチームです。
「負かしてやろう」とか野心的なことは考えず、素直に屈服して出されたBMSを楽しむほうが
イベントを満喫できるし、精神衛生上も健全なのではないかと思います。
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