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2010/02/02

“plugout4 PHASE-03” 公開

Plugout4_phase03_banner

5鍵盤パッケージ “plugout4” PHASE-03

公開:2月1日(月)
主催:Atomic Sphere

5keyパッケージの決定版プラグアウトの第3回配信分についての感想です。
即日更新したかったけど間に合わなかったー。

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"plugout4" PHASE-03が公開されました。
当初の公開予定日から一日ほど遅れ、またBMS・BGA各一作ずつが間に合わなかったのは残念ですが、
今回のPHASE-03は非常に濃い重量級パッケージになったように感じます。

まず特徴的なのは、全体的に重苦しくアングラ臭が漂う楽曲が多いことです。
過去2回の配信分にはポップ成分担当曲も含まれていましたが、
今回は総じてダークだったりマッドだったり、いわゆる「人を選ぶ」曲だらけです。
こう書くと近寄りがたい感じもしますが、これは決して欠点などではなく、
むしろ「イベントで評価されたい」という意識がないから可能な、パッケージならではの長所だと思います。

もう一点の特徴としては、得意ジャンル楽曲を手掛けている作家が多いことが挙げられます。
xarvaさんのアンビエント、siromaruさんのシュランツ、Aozunaさんのゴアグラインドあたりは鉄板ですし、
チトセさんやO-SEさんも非常に「らしい」曲を制作している印象です。
色々なジャンルを作れる人ももちろん凄いし、その開拓精神には感銘すら覚えますが、
プレイヤーの勝手な立場から言うと、やはり看板ジャンルの場合は通常以上に期待は高まるものです。

また、今PHASEにおいては、BMSでは比較的マニアックなジャンル・楽曲が目立っています。
玄人向けの作品が多い以上、制作者もベテランの玄人だらけというのは道理なもので、
曲の敷居が高いのは確かですが、クオリティが高いのも同様に確かです。

PHASE-02に輪をかけて難解な曲も多いでしょうが、食わず嫌いは絶対に損です。
誰しも初めてワサビを食べたりお酒を飲んだりしたとき「マズイ!」と感じるように、
音楽においても最初は「何これ?」と思うものです。しかし皆それを乗り越えて音楽観を磨いてきました。
今回は各ジャンルに一家言ある豪華制作陣が揃っていて、音楽性を高めるには絶好のチャンスです。
全曲を愛せるほどに深く聞き込むと、今まで見えなかった世界が眼前に広がってくるかもしれません。

 
 

◆ PHASE-03 楽曲紹介と感想

遅刻の☆8、ムービー未完成の☆4については公開後に追記という形で掲載します。
 

☆1 [BREAKBEATS]   グッド・バイ  /  チトセとthe mlf

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06年Renaissance以来のチトセさんの復活作。作者欄のthe mlf はチトセさんの変名義なので同一人物です。
ブレイクビーツといえば精緻なリズムパターン楽曲を想像しますが、本作はその概念を軽々と覆す異色作で、
「始まりは全ての終わり」という思想に基づき、虚無的で底知れない世界観が繰り広げられていきます。
BMS入門者に「はじめまして」の代わりに「グッド・バイ」。前代未聞の☆1楽曲です。どうぞご堪能あれ。

 

☆2 [Ambient]   Relaypoint  /  xarva

Plugout4_phase03_02

“Faded Viridian” “sevenscape” など圧巻のサウンドスケープで私たちを魅了してきたxarvaさんの新曲です。
ヒーリングのイメージが強いアンビエントですが、本作は癒しというより自己啓発的な印象があり、
後半につれ高まる音の波動には、まるで意識を洗い流して呑み込むような強い浸透力が感じられます。
「もっと長く聞きたい」と思わされたらそれは中毒の黄信号。美しいが故に依存症の危険が高い作品です。

 

☆3 [DARK GARAGE]   money  /  hontanichan

Plugout4_phase03_03

PHASE-02の “Ancient” に続き、本作はmorigaさんの "plugout4" 収録2曲目となります。
ジャンルのダークガラージは、2ステップ/UKガラージからダブステップに派生する中途で流行したもので、
この曲にもガラージのキャッチーさと、ダブステップのディープさの不思議な同居が見て取れます。
音数の少なさと薄さを上手く逆手に取った、隙間を活かした音響効果は目から鱗なので必聴です。

 

☆4 [FUTURE JAZZ]   Funuke Show Some Love  /  Kotira Sample

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☆4に続いてmorigaさんの3曲目。相変わらず凄い制作ペースです。
最近では珍しいジャズBMS。ムービーが完成してから改めて紹介文を書きます。

 

☆5 [HIP ROCK]   and more or less  /  picton

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作者のpictonさんは偽名につき詳細は不明です。
冒頭から冴え渡るラップ、深く落ち着いた音色のピアノ、そしてラストの痛快なギターと構成要素は幅広く、
ヒップホップからロックへと、渋い香りを漂わせながら変化していく姿はまさに千変万化と言えるでしょう。
躍動的に動くBGAとともに、夜の静けさに溶け込みそうなビターで大人向けのBMSをご賞味ください。

 

☆6 [DOWNTEMPO PSY]   Seaweed  /  O-SE

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タイトルのシーウィード(海藻)のとおり、深海をメランコリックに揺らめくようにウネウネした曲ですが、
暗い海底で一生を過ごす己の境遇を恨むがごとく、鳴り響く唸り声がとても不気味で怖い作品です。
3拍子系と4拍子系のビートが錯綜し、さらにロングノートが複雑に絡む譜面は☆6ながら超難関。
その変則リズムは数多の実力者をも潰走させ、界隈のプレイヤースキル向上に一役買いそうです。海藻だけに

 

☆7 [SCHRANZ]   polymeric congealment  /  siromaru

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ハードテクノ・シュランツ系で高い実績を誇るシロマルさんにとって、本作はお家芸とも呼べるものでしょう。
曲名は「重合体の凝固」という意味で、結合力の強い鎖状化合物ができることを指す化学用語ですが、
その名に恥じない重厚長大で強力無比なサウンドが、終始グイグイと手加減なしに攻めたててきます。
曲が曲なので大音響でお楽しみください。隣家から苦情がきても、それは本作には勲章に他なりません。

 

☆8 [NEURO FUNK]   trick from J.O.(remix) /  81.8MHz
 
現時点ではまだ未公開。81.8MHzさんの中の人はphol-mk(hi-low)さんです。
試聴版でも流された “trick from J.O.” の原曲はColorful Channelに収録されていますので、
待てない!という人はそちらで予習すると良いかもです。

 

☆9 [GOREGRIND]   Quad Leg Pulverizer  /  Aozuna

Plugout4_phase03_09

曲名のクアッド・レッグ・パルベライザーは「4本足の粉砕機」という意味ですが、こういうジャンルですので
必ずしも重機がテーマというわけでなく、何か生々しくグロテスクなものの隠喩なのかもしれません。
発狂的高速ビートに乗り、雑音と紙一重の喚き声が怒濤の如く吐き捨てられる様はボス曲の貫禄十分。
クリアできなかった落伍者は、Aozunaさんの前で惨めに四つん這いでひざまずくことになるでしょう。

 
 

 ・ 以下感想。

特に背伸びしているつもりはないですが、私はこのPHASEが一番好きみたいです。自分でも不思議。
全体的にレアジャンルが多くて比較対象となるBMSが少ないせいなのかもしれませんが、
作者さんの妥協のないこだわりを感じられる作品が多く、完成度は軒並み高水準にあると思います。

そんな中で一番のお気に入りは☆1。
この手の曲は私は全く興味がないはずなのに、もう完全にノックアウトでした。
何が良いのか自分でもわかってないのですが、抜け殻になったみたいに呆然と何度もプレイしています。

☆6も好きです。難易度詐称なのはまず間違いないですけど。
練られた譜面、BMS向きの凝ったリズム、O-SEさんらしいダウナーな曲調と三拍子揃っていて面白いです。
公式ページでは「修正があるかも」的なことが書かれていますが、この譜面は大事にして欲しいなあ。

あとは☆4がとても好きな曲なのでBGAに超期待しています。

BGAに関しては、Identity 7(brinda)さんが異次元の活躍を見せていて恐れ入りました。
担当ムービーは☆1、☆3、☆5、☆6、☆7、☆9の6作品。公開8作中6作という計り知れない貢献度。
今PHASEのMVPはIdentity 7さんで間違いないと思います。本当にお疲れ様でした。
これら6つのBGAのうちでは☆5が好きです。前半の踊る文字がラストで収束していく構成が素敵でした。

 
 

◆ PHASE-01の追加譜面

今回更新分ではないですが、先週公開されたPHASE-01の追加譜面についても触れておきます。
以下の3曲が追加されたエキストラ譜面となります。

(原曲) ☆7 [HALFSTEP DRUM'N'BASS]  lumpectomy  /  LU
→   ☆11 [HARDSTEP DRUM'N'BASS]  lumpectomy  /  LU

(原曲) ☆8 [FUNKY KOTA]  Senang Pesta!  /  DJ Alit from BALI
→   ☆10 [FUNKY KOTA]  Senang Pesta!  /  DJ Alit from BALI

(原曲) ☆9 [BREAK CORE]  Quick Scamper Girl  /  Yamajet
→   ☆12 [BREAK CORE]  Quick Scamper Girl  /  Yamajet

追加譜面の3つはアナザー譜面的な位置づけの高難度版ですが、
本家5鍵でよく見られたように、いずれも微妙に原曲と異なる楽曲となっています。

☆7(☆11)のLUさんはジャンルがハーフステップからハードステップになっており、
全く別の曲となっていてとても美味しいです。私には難度的に手が出ないのが悲しい(;ω;)
☆8(☆10)のFUNKY KOTAは原曲から少し音が増えた正統進化形です。
☆9(☆12)はソフラン度が倍増し、ありえないほどのアクロバット譜面で度肝を抜かれること請け合いです。

曲変更アナザーは5鍵盤の醍醐味の一つなので、
今回のような追加譜面は5鍵愛にあふれる、非常に心憎い計らいだと言えるでしょう。
PHASE-02以降にもあるのかはわかりませんが、ぜひ続けて欲しいなと思いました。歯が立たないけど。

まだお持ちでない方は、公式の「PHASE-01  EXTRA (追加差分譜面)」の箇所からダウンロードをどうぞ。
腕自慢のプレイヤーさんにとっては絶好の檜舞台。
ぜひ5鍵の頂点を極めてみてください。
 
 

◆ PHASE-04の展望

まだ情報は出ていませんが、この更新ペースで行くと2月28日頃の公開が有力視されます。
各地で話題の “Le Petit Prince /  sweez & Meine Meinung、cubesato、hsgn” をはじめ、
Nankumoさんやtigerlilyさんら有力作家も控えているはずなので非常に楽しみです。
(まだまだ気が早いかもしれませんが)

plugout4が定期的な公開を開始してから、BMS界の日程進行にもリズムが出てきたような印象があるので、
ぜひこの素晴らしいペースを維持し、FINAL-PHASEまで完走して欲しいと思います。
次回も楽しみにしています。

 
 
 

plugout4
http://atsp.bms.ms/

 

_______________________________________



 

精神的に参っていてしばらく放置してました。ごめんなさい。
今日から完全復帰して超更新モードに入ります。

先月分どころか12月分のBMS感想をまだ書いてなかったりするので、
明日あたりに恥を承知でこっそり投稿しようと思います。なんて情けないの私…。

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コメント

mihoさん復活きた!これで勝つる!

投稿: | 2010/02/02 22:29

ぎゃー、10日以上もレスが遅れてしまいましたー!
超すみません、反省します…。

近ごろは結構忙しくて、なかなか思うように更新できなかったりするのですが、
最低限イベントウォッチは続けていきますので、変わらずお付き合い頂けると嬉しいです。

コメントありがとうございました!

投稿: s_miho | 2010/02/15 18:07

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