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2010/03/13

“EXTREMEBEAT” 回顧

"MAXBEAT"に続く、超高速BMSイベント第二弾 "EXTREMEBEAT"

Extreme_banner_s

― 最速の壁を、突き破れ。

登録 : 2月18日(木)~2月22日(月)
評価 : 2月19日(金)~3月07日(日)
主催 : scytheleg

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超高速BMSイベント"EXTREMEBEAT"が大盛況のうちに終了しました。

初日に「マンボウさんが会場を用意していない」という波乱の船出となりましたが、
登録もインプレも賑わい、特殊な得点計算法により順位争いも目が離せず、
ラストには得点が非公開になるというドキドキもあり、非常に楽しいイベントになりました。

各種データは総評にも出ていますが、まずは改めて結果から振り返ってみたいと思います。
 
 
◆ 総合結果

Exbeat_totalrank

ということで、最後は僅差の大接戦となりましたが、
xiさんの“.357 Magnum” が見事優勝を果たしました。おめでとうございます!
2位のFALLさんの “Still Alive In Love” との差はたった272ポイントで、
「FALLさんに[可]がもう1票入った場合」「xiさんの[可]がもう1票少なかった場合」の
どちらのケースにおいても順位が入れ替わっていました。1インプレの重さを痛感します。

それ以下の順位においても、3位の “Neps Paradox” がレコメ率で堂々のトップを獲得したり、
4位 “パペ子・エクストリーム” のBGAと譜面が話題になって新たなイベント(後述)が企画されたり、
“is NOT music EXTREME+” が最高速BMSの世界新記録を樹立したりと、見どころの多いイベントでした。

一方で、非レコメ票がレコメ票を上回ってエンストを起こした作品は10個(エンスト率31%)。
2008年に開催された "MAXBEAT" では31登録中12エンストだった(エンスト率39%)ので、
この2年の間に確実に高速BMSのレベルは上がっているものと思われます。
ちなみに、参考記録として図中にも示しましたが、
ストップを使ってBPM0扱いになった “NS18” は、本来なら9位相当の成績を上げていたようです。

さて、勝ったxi(さい)さんはこれがイベント初勝利となりました。
BMS作家デビューを果たしたのが08年開催の超高速BMSイベント "MAXBEAT" (6位)で、
第二弾の "EXTREMEBEAT" で初優勝というのは、なにか運命めいたものを感じます。
xiさんはまだキャリアもそれほど多くなく(今回が7作目)、いまだ底を見せていない作家ですので、
今年はBMS界の天下獲りに向けて、その大きなポテンシャルを発揮してくれることでしょう。
優勝おめでとうございました。

 

 順位・得点の推移

期間中の得点(DIST)の推移は以下のようなグラフになりました。(クリックで拡大)
密集地帯は小さすぎて読めないでしょうが、せめて雰囲気だけでも感じ取ってください。

Exbeat_distgraph

こら “is NOT music EXTREME+”!!なんだこの尖った得点は!!!
…という他では絶対見ることの出来ない革新的なグラフになりました。

期間中の上位15作品の順位変遷(2日ごと)は以下のようになります。(クリックで拡大)

Exbeat_rankpassage

これは “.357 Magnum” が独走かな、というのがイベント中の大勢の見解だったと思いますが、
実は結構危うい薄氷の勝利で、最後は “Still Alive In Love” の猛追をなんとか凌ぎきった形でした。
2月21日以来ずっとデッドヒートを繰り広げていて、本当に良きライバル関係の2作品だと思います。
また、“Neps Paradox” と “パペ子・エクストリーム” の3位争い、“The Lady Is A Trump” の強烈な追い込み、
“Pokemon battle imaging - No.3” と “Headache” の7位争いなど、所々で熾烈な戦いも見られました。
そして皆さま待望の “is NOT music EXTREME+” は首位発進でしたが、21日には早くも陥落 。
三日天下すら保てなかったのは残念ですが、今大会を盛り上げた影のMVPなのは間違いありません。
 
これら期間中の順位・得点に関する詳しいデータはこちらにまとめてあります。
得点が非公開になって以降の分も掲載しておりますので、ぜひご参照くださいませ。
 
それとラスト数日、得点が非公開になりましたが(私が要求を押し通した面もあるのですが…)、
個人的にはなかなか悪くないシステムだという印象を持ちました。
人為的な得点操作が不可能でクリーンですし、インプレで悪い点を付けてもあまり目立たなくて安心でした。
インプレで点を間違えて投稿してないか確認できない点など、まだまだ検討の余地は残りますが、
「インプレラッシュだけ非公開」は応用力のある制度だと思います。今後の主催さんもご一考してみては。

 

 レコメ率あれこれ

このイベントの肝であるレコメ率(可/否の割合)についても色々まとめてみました。

Exbeat_recomerate

インプレ全体の[可]の割合は67%、[否]の割合は33%。可:否は2:1の割合でした。
この割合は一行インプレ・通常インプレともにあまり変わりませんが、
若干通常インプレのほうが否が多いです。否を入れた理由を説明しやすいからなのでしょう。

コメントなしのインプレ・匿名でのインプレについては、
インプレ全体の平均よりも[可]を投じた割合が高かったようです。
「匿名ノーコメで[否]を入れまくられたらどうしよう…」と私は内心ヒヤヒヤしていたのですが、
BMS界隈の住人は良識的な人が多く、匿名の使用法を心得ていたおかげで事なきを得ました。

そして今回特徴的なのは、全インプレ達成者がもっとも[否]を活用していたことです。
全インプレをしたということは、全作品に平等な基準で採点したということなので、
その正当性をもって[可]と[否]を遠慮なくバシバシ仕分けしたものと思われます。
普段のイベント形式では、全インプレした人が総合成績に及ぼす影響はほとんどないのが実情ですが、
このイベントでは結果を左右するキーマンになったと言えるでしょう。

 

 そのほか色々な順位

 (1) もし全作品のBPMが同じだったら…?

今大会の得点は「BPM×レコメンドの数×(1-非レコメンドの数×2÷インプレ数)」で算出されましたが、
もし全作品のBPMが同じだった場合、どの作品が勝っていたのでしょうか。
言い換えれば、燃料の質と量のバランスが良い作品はどれか、というランキングです。
気になる順位のトップ10はこちら。

Exbeat_bpm100_top10

全順位はこちらからどうぞ

“Neps Paradox” がずば抜けた安定感で首位に輝きました。レコメ率・レコメ数ともにトップクラスです。
総合順位に続いてFALLさんはここでも2位。やはり一番いい男の真後ろが指定席のようです。
莫大なBPMを頼みの綱とした “.357 Magnum” “パペ子・エクストリーム” “The Lady Is A Trump” などは
揃ってランクダウンしていますが、逆に台頭してきたのがBPM200前後の作品たちで、
“Headache” “NS18” “Angry Indian” などが上位進出を果たしています。

今大会の得点計算式では「BPM遅めの良作」はどうしても埋もれてしまいますが、
そういった隠れた名曲にスポットを当てる意味で、注目に値するランキングだと思います。

 

 (2) 全インプレした人が選ぶトップ10は…?

全作品をプレイし、全作品にインプレした高速狂インプレイヤーは23人でした(詳しくは後ほど)。
"EXTREMEBEAT" を隅から隅まで熟知した彼らは一体どの作品に軍配を上げたのでしょう。
上の(1)のランキングが「BPM平等」なら、こちらは「インプレ数平等」となります。
そんな順位のトップ10はこうなりました。

Exbeat_allimpre_top10

 全順位はこちらからどうぞ

ここでも “Neps Paradox” がトップでした。しかも[否]ゼロという満場一致の好成績のオマケつき。
2位には “パペ子・エクストリーム”が念願の表彰台に上がりました。BPM462はさすがに馬力が違います。
シルバーコレクター “Still Alive In Love” は痛恨の3位。4位には “「崇めよ 魔王竜」” が躍進。
そして優勝作 “.357 Magnum” は5位に沈みました。全インプレ組にはだいぶ苦しめられたようです。
それ以外では10位の “Final Flight” が注目どころ。初のトップ10入りを果たしています。
 
 
 イベントの傾向分析

 ・ CORE系の不調

アートコア以外でCOREがジャンルに付く楽曲は13作。登録の約4割を占める最大派閥です。
しかしトップ10には4位・9位・10位の3作品しか輩出できず(しかも出世頭のパペ子は変化球)、
戦前にも予想されていたように、CORE系は勢力の割にパッとしない成績に終わりました。
本来CORE系は「高速BPMを実現するジャンル」のはずで、この不振ぶりは釈然としない感もありますが、
BMS界ではあまりプレイヤー人気がないジャンルなのかもしれません。ハードコア族の対策が待たれます。

 ・ 早期登録組の不調

展望」の記事で書いた時は、我ながらオカルトが過ぎると思っていたものですが、
"MAXBEAT"に続いて今回もそのジンクスは覆せず、早期登録組の成績は一様に伸び悩みました。
特に会場公開後12時間以内に登録した9作品は、うち6作品がエンストという非常事態に陥り、
なんだかわからないけど早めの登録は危険、という印象に一段と拍車をかけました。
もはや私には原因がさっぱりわかりません。どなたかこの謎を解明してください。

 ・ BPM250以上は必須?

今大会ではBPMのインフレ?が加速しました。
上位陣は250程度は当たり前、300とか400とかに達しないと表彰台は難しかったようです。
優勝作の “.357 Magnum” の総得点(13465pts)は、見た目以上に途方もない数字で、
これ以上の得点を(仮に[否]がゼロだったとしても)出せたのは、わずか3作品のみという有様でした。
もし超高速BMSイベント第3弾があるならば、一か八かのBPM300オーバーで勝負をかけない限り、
中位に埋没して恰好の引き立て役に終わってしまうのがオチなのかもしれません…。
 
 
 全インプレ達成者&インプレレスまとめ

既に書きましたが、今回の全インプレ達成者は23人です。多い!
その犬馬の労に少しでも報いるべく、ここで盛大に表彰させていただきます。
(敬称略。名前の後のカッコ内は、私が集計を始めた08年以降の全インプレ通算回数)

Akiho☆Cibir(1) Aloin(3) dj Extrose(3) FALL(7) kisama(7) kyanyr(1) LiTaNia(6) 
MIX-MAX(6) Moai(4) murotani(4) s_miho(8) sabamiso(1) scytheleg(9) 
Symphonian(3) TOMA(5) TrioStaR(3) Y.W(1) YAAAATTTAAAAAAAAAA(3) 
Ym1024(9) (2) 小秋さん(6) 精英大師(1) 微粒子のひと(3)

32作品もの大量のプレイ&インプレ、本当にお疲れ様でした""ハ(^▽^*) パチパチ♪.
いつもの見慣れた常連インプレイヤーのほか、
Akiho☆Cibir(P.E.)さん、kyanyrさん、sabamisoさん、Y.Wさん、精英大師さんが全インプレデビューです。
これからのインプレ界を背負って立つ活躍が期待されます。

全インプレ達成者の投票状況詳細はこちら


総評で、鎌足さんが「もっと具体的なインプレを」と呼びかけていましたが、
インプレイヤーはレビュワーではないので、私は感じたままの表現で十分だと考えています。
「五鍵的」「ニデラ臭い」「ポケモンっぽい」「悪魔城に似てる」、個人的にはどれも余裕でアリです。
ただ、内容はともかく、言い方一つで受け手の印象はガラッと変わるもので、
例えば「五鍵みたいに暗くて苦手だった」と「陰湿さまで五鍵をパクっていて即ゴミ箱行き」では
やってること言ってることは大差なくとも、読後の気分は180度違ってきます。
ですので、インプレイヤーはインプレの内容の巧拙には特に心配する必要はありませんが、
その代わり読む人を無駄に不快にさせないよう、マナーには細心の注意を払ったほうが安心かと思います。
私も身に覚えがあるので自分で書いてて胸が痛かったりするのですが、
普通に書いてる分には大丈夫なので、今後ともあまり萎縮せず伸び伸びとインプレに励んでください。

それと同時に、作者さんや観衆の皆さんもインプレ叩きは極力控えてスルーに努めて欲しいです。
インプレ叩きは悪意あるインプレへの抑止力になる反面、
善意のインプレイヤーを怖がらせてインプレから遠ざけてしまいます。
かつてのようなBMSシーンの人為的衰退は、二度とは繰り返してはなりません。
 

と、派手に脱線しましたが、続きましてインプレレスのまとめです。

No.1  PlaytoDie  /  MADquinesis
No.2  HELLO MAN  /  Symphonian
No.3  Final Flight  /  ハイパースペシャルでエクストリームな小秋さん (koaki)
No.5  Genesis of Splitter World -工事現場mix-  /  ZUMMER  (movie : S-BLUE a.k.a 4UMMER)
No.16  「崇めよ 魔王竜」  /  momo★yama(桃山)  (movie : 石王マサト)
No.17  SkyFlow  /  LiTaNia feat. LuSaWorl
No.23  パペ子・エクストリーム  /  TOMA
No.25  What's Limit?? / FT 718 (sd5y)

以上8人、インプレイヤー思いの作家さんたちですので、ぜひ次もまたインプレに駆けつけましょう!
 
 
 
   ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆  
 
 
 
という感じで閉幕した"EXTREMEBEAT"ですが、
主催の鎌足さんは、早くも超高速イベント第三弾 "ULTRAEXTREMEBEAT" の開催を宣言しています。
といっても、実際に行われるのはまた再来年くらいになるとは思われますが、
BPM次第で重鎮から新人作家まで肩を並べて戦える美味しいイベントですので
参加希望の作家さんは今のうちから高速曲という牙を磨いておいたほうが良いでしょう。

BPMというのは魔法の数字で、そもそも明確な設定基準すら存在しない曖昧なものだし、
ことBMSにおいては、ハイスピードというオプションのために掴み所のない存在になりがちです。
ですから、「高BPM = ネタ」払拭とまではいかなくとも、各人がBPMについて考える機会になったなら
このイベントは大成功と言えるのではないかと思います。

主催、運営、参加者、投票者、プレイヤーの皆さん、大変お疲れ様でした。
 
 
 
 
EXTREMEBEAT
http://scytheleg.bms.ms/tempyou/event/extremebeat/
 
 
________________
 
 
 
前回書き忘れましたが、「パペ子vsパピ子」イベントが開催されることがびむらじで発表されました。
話を聞く限りでは、BMSを競うイベントなのかどうかも今のところハッキリとはわかりませんが、
キャラクターBMSイベントというのは非常に面白い試みなのでとても期待しています。
(詳しくはこの書き込みを参照、書き込んだのはFALLさんとなってますが送り主はEstさんです)

"EXTREMEBEAT"の結果を見ても、持ちキャラ・持ちネタがあるというのはかなりの武器になります。
ですのでもし持ちキャラがある作家さんは、ぜひ前向きに参加を検討してみてください。
こんな美味しいアピールの場は他にありません。まだよくわからないけど超オススメのイベントです。
 
 
それと今回の回顧記事を書くに当たっては、
「おいmihoclap、読んでやるから○○のデータも調べろよ!」というネタフリが多数寄せられたおかげで
普段と違って書く内容に困らずすらすらと仕上がりました。どうもありがとうございます。

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コメント

初めまして、Y.W です。

EXTREME BEAT がきっかけで mihoclap さんを知ったのですが、取り上げてくださっていたとは!
今更ながらビックリです。ありがとうございます!あとインプレも!
能力的にアレな点もあって空気人間だっただけに、幸せを感じました(´;ω;`)

今回のイベントで沢山のインプレやピックアップをいただいて、
今では週一で曲作ってるくらいモチベーションが復活しています。
少しずつ BMS 界に復帰していきたいと思います…!

投稿: Y.W | 2010/03/15 13:06

はじめましてー、こんなBMS界の過疎地ブログまでご来訪いただき光栄です!
A gratitude...とかドリームグライダーとか大好きだったので
会場でY.Wさんのお名前を拝見したときは興奮して、我を忘れて記事にしちゃいました。
そんな私の独りよがりがモチベに結びついたなら本当に幸いです。
今大会でもY.Wさんの強さが(特にレコメ率で)存分に発揮されていましたので、
ぜひこの勢いに乗ってBMSシーンを席巻してやってください。期待してます!
コメントありがとうございました!

投稿: s_miho | 2010/03/16 00:09

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