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2010/08/28

“FIVE VS SEVEN” 回顧

5鍵対7鍵BMSガチンコバトルイベント "FIVE VS SEVEN"

5vs7bn_s

登録 : 8月01日(日)~8月04日(水)
評価 : 8月05日(木)~8月22日(日)
主催 : ルゼ(主催・監督) scytheleg(サポート・雑用係)

※ 無駄に長くなりました。お時間に余裕のある時にお読み下さい。

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5鍵と7鍵の2大派閥による決戦イベント、"FIVE VS SEVEN" が終了しました。

今大会は、BMS界で事あるごとに対立してきた5鍵盤・7鍵盤がついに雌雄を決することで注目され、
登録作品数はなんと87作品にも及ぶという、BOF顔負けの大型イベントとなりました。
BMSや本家をやっている人なら、5鍵盤・7鍵盤に対して何らかの思い入れがあって当然です。
そういった鍵盤数への熱い想いが、これだけビッグなイベントを生み出した原動力になったのでしょう。

5鍵軍はリーダー・scythelegさん率いる42作品。7鍵軍はリーダー・ルゼさん率いる45作品。
両軍の勢力は互いに拮抗し、どちらが勝利するかは全くわかりません。緊張感ある戦いです。
 
勝者は名誉と栄光を手にし、敗者は全てを失うのが世の習い。5vs7も例外ではありません。
5鍵敗北時にはscythelegさんは最愛のリンコと破局、7鍵敗北時にはルゼさんはXBOX没収と、
両リーダーが不退転の決意を示してくれた(というか私が勝手に決めた)ことで、
どちらの陣営も絶対に負けられない、本気で互いを殴り合うガチンコバトルとなりました。

さあ、この頂上決戦を制したのは一体どちらの陣営なのか(もう結果は出てますが)、
大熱戦となった5vs7の模様を振り返ってみます。
 
 
 

◆ チーム成績

結果確認の前に、公式の結果発表で5点ほど集計ミス?と思われる箇所がありました。

  1. 7鍵軍のチームスコアが6pts合わない
  2. “Arksphere”でSymphonianさんの自軍インプレが点数に反映されている
  3. “HIMAWARized”の点数が7pts多い(riderさんの自軍インプレ削除に伴う不具合?)
  4. “Bird Sprite (B.S. Tech House Short Edit)”でYm1024さんの自軍インプレが点数に反映されている
  5. “バラのないバラ園”でKBTさんの重複インプレ(と思われるもの)がある

本記事内ではこれらの点を修正し、公式とは別のmihoclap改訂版ランキングを用いて論じています。
特に上記2・3・5に関して、個人スコア順位の変動が一部起きているのでご注意ください。



…と前置きをした上で、まずは5鍵軍・7鍵軍のチームスコアを確認します。

5vs7_result

ということで、8400対5993という大差で、5鍵軍が見事勝利を収めました。おめでとうございます!

終わってみれば大勝利の5鍵軍ですが、
一時は登録数が3対22という超劣勢に追い込まれ、インプレを待たずして敗戦確定かとも思われました。
ところが徐々に勢力を巻き返していき、最終的にはほぼ互角の登録数に持ち込むことに成功。
あとはベテラン作家が多くクオリティが高いという強みを活かし、7鍵軍を質の力で封じ込めました。
両軍のアベレージは5鍵が7.75、7鍵が7.35
わずか0.4のアベレージ差ではありますが、2000pts以上の大きな最終得点差を生み出しました。

読者のなかには「7鍵作者が5鍵作品にインプレしまくった結果では?」とお考えの人もいるかもしれませんが、
7鍵作者の5鍵作品へのインプレが608だったのに対し、5鍵作者の7鍵作品へのインプレは518。
その差90インプレというのは、この規模のイベントでは勝敗を決めるほど大きな数ではないですし、
仮に7鍵に約90インプレ分(7鍵の全作品に2インプレずつ)満点インプレを加算したとしても、
8157 vs 6611 まで差が縮まるのが精一杯で、勝敗が覆るということはありません。
まさに5鍵軍の完全勝利といえる戦いでした。

敗れた7鍵チームとしては、当初の基本戦略である「数の暴力」が実現できなかったのが響きました。
初日の圧倒的登録差のせいで、結果的に5鍵側を発奮させてしまったのが大きく影響したようです。
ちなみに、7鍵軍が逆転するためにはどうしたら良かったか、私なりに色々と知恵を絞ってみましたが、
一番スマートな方法としては、morigaさんを7鍵軍に引き抜けば良かった、という結論に落ち着きました。
morigaさんが5鍵軍→7鍵軍に移籍すると、得点差が一気に2400pts以上も縮まって、
7177 vs 7216 で7鍵軍が奇跡の逆転勝利ということになります。たった一人で恐ろしい影響力です…。
もしこのイベントに次回があるなら、"5 vs 7 vs 9 vs moriga" で何の問題もないですね。楽しみです。


期間中のチームスコア変遷は以下のようになりました。

5vs7_result_teamscore

イベントページの左からインプレする、という深層心理も働いているのかもしれませんが、
開幕から5鍵軍がリードを保ち、一度も譲ることのないままインプレラッシュで突き放して勝負を決めました。

両軍が最接近したのは8月11日の240pts差で、お盆あたりまでは接戦でした。
決定打となったのは最終日のインプレラッシュでしたが、前日21日の影響が甚大だったように思えます。
最終日に向けて5鍵軍は点を伸ばしているのに、7鍵軍は最終局面でまさかの点数後退。
上位50%枠を5鍵に奪われまくったことが、大きな点差を生み出す要因となりました。
 

次は両軍のインプレ数の推移です。

5vs7_result_teamimpre

インプレ数はほぼ同数です。序盤はともかく、途中からは狙いすましたかのようにピタリと一致。
ちなみに会場に 「Impre total(両軍のインプレ数)」が掲載され始めたのが8月9日。
その日から均衡状態に突入していることから、インプレイヤーがいかに意識していたかが窺い知れます。
 

続いて両軍に所属する全作品の得点合計。

5vs7_result_teamallscore

5鍵のほうが作品数が3つ少ないにもかかわらず、総得点では終始リードを保っていました。
チームアベレージでも明らかなように、クオリティ面では5鍵に一日の長があると見て良さそうです。
  

さて、今をときめく7鍵精鋭集団を率いながら、5鍵軍にボロ負けするという醜態を演じたルゼさんは
やはり何らかの懲罰を、というか公約(?)のXBOX喪失刑を甘んじて受ける必要があるでしょう。

そこで先日、私みずからルゼ邸を襲撃して、ルゼさん所有のXBOX360を破壊してまいりました。
証拠動画を撮ってきたのでご覧ください。顔出しなので大変恥ずかしいのですが////



ということで、ルゼさん自慢のXBOX360は哀れスクラップに。
敗戦で鬱憤がたまっていた7鍵チーム所属者も、これですっかり溜飲を下げたことでしょう。めでたしめでたし。

(∩゚Д゚) あーあー 野暮なツッコミなんて何も聞こえませーん
 
 
 
 
◆ 個人成績

まずは個人スコア部門から振り返ります。赤字が5鍵、青字が7鍵作品です。

5vs7_result_kscore_2

優勝は7鍵チームの“Flesvelka / Grand Thaw”でした。
欧州の花の都を思わせる素敵なサウンド、Identity 7さん&mioさんによる美麗なBGA、
そして鍵盤数を存分に使った譜面など、「7鍵である」ことの説得力も随一で、ダントツの優勝を飾りました。
チームは5鍵軍に敗れはしたものの、個人スコア部門を奪取したことで一矢報いた格好となりました。
2位には5鍵の“ヨキココロクルーのテーマ! / ヨキココロクルー”がランクインしました。
BOF参加予定の[ヨキココロクルー]チームのデビュー作で、メンバーの個性炸裂のすごい作品。
来月のBOF本戦に向けて、絶好のスタートを切れたと言って良いでしょう。

3位と4位のcybermisoさん、tigerlilyさんは普段と逆のチームに所属した裏切り組ですが、
そういった不慣れな面を感じさせず、圧巻のクオリティでこの順位に上り詰めました。
今後は5鍵派・7鍵派からの「これからもこっちで活動を!」というラブコールが殺到することでしょう。

それ以下ですと、5位scythelegさん、6位copyyyyさん、8位umeさんらにとって、
この規模のイベントでこの順位獲得は、自己最高クラスの好成績ということになります。
得るものが非常に大きく、今後に向けて弾みの付く大会になりましたね。

スコアのトップ10では、5鍵側が6曲、7鍵側が4曲で、チーム結果どおりに5鍵が優勢でした。
 

続いて中央値部門の確認です。

5vs7_result_kcenter

こちらも優勝は“Flesvelka / Grand Thaw”で、スコア・中央値の2部門完全優勝を成し遂げました。
2位にはスコア4位の“Y/N / tigerlily”が浮上。STRの底力をまざまざと見せつけました。
ちなみに、りりーさんが逆転優勝するためには、10ptsインプレがあと20票必要でした。やや厳しい!?
続く3位のヨキココロクルーまでが中央値10ptsでした。

アベレージ上位で特徴的だったのは、
5位のyujurieさんと9位の読めない人(中の人は削除さん)。スコアはそこそこながら中央値では大躍進。
お二人は典型的なアベレージタイプと言えそうです。良いことなのか悪いことなのかわかりませんが…。
 
中央値トップ10では、5鍵側が4曲、7鍵側が6曲で、チーム結果とは反対の結果に。
7鍵盤は平均値だとイマイチながら、頂点に立つ一部の作品は物凄いという傾向がありそうです。

 

期間中の順位変遷は下図のようになりました。

 ※ 作品名ではなく登録名義で掲載しました。一部略称アリ。
 
 同名義で登録してある作品は、以下のように区別して表記しました。
     紙ひこうき → MIX-MAX-1  The Beginning of The World → MIX-MAX-2 
     dracunculus → 130-1  Let The Noise Issue Slide → 130-2  Capricious Aglow Dawn → 130-3

5vs7_result_kojinjuni

                                        全順位・全日程はこちらからどうぞ(重いです)。

出だしこそ鎌足さんがスタートダッシュを決めましたが、
それ以降はGrand Thaw&ヨキココロクルーが1,2位を終始独占しました。
3位争いはお盆明けに白熱。逃げる鎌足さんを、追う鯖味噌さんとりりーさんがラストで捕まえました。
上位10作品くらいはともかく、その下あたりからは非常に順位変動が激しくて、
クオリティが相当拮抗していた大混戦イベントであったことが窺えます。

 

さて、優勝したGrand Thawさんはこれが初のタイトル獲得となりました。
Grand ThawはcarelessさんとInoueDeltaさんによるユニットで、
carelessさんはソロでのBMS作家経験、InoueDeltaさんはG-YさんらへのBMS楽曲提供経験がありますが、
それらの個人活動を含めて、今大会が両名にとって初めてのBMSイベントタイトルとなります。

Grand Thawさんは非常に晩成型で(無名戦四期生)、
イベントデビューから足かけ7年近くかけて、ようやく初勝利を挙げるに至りました。
これはBMS界ではfenさんに次いで史上第二位の遅咲き記録となります。

5vs7_osozaki

BMS制作は色々と大変かとは思いますが、長くやっていれば必ず報われるということを証明してくれました。
現在伸び悩んで目標を見失っている作者さんたちにとっても、大変勇気づけられる結果だと思います。
優勝、本当におめでとうございました。

 
 

◆ 注目の対戦カード結果

今大会では、「scytheleg VS ルゼ の両大将による“wakefulness”対決」のように、
5鍵軍と7鍵軍の間で互いにライバル関係にある作品が数多く見られました。
それらの中から、mihoclapが独自に注目した対戦カード4つの結果をここで特集してみます。

 ● 大将戦  scytheleg VS ルゼ

5vs7_scy_vs_luze

5vs7_scy_vs_luze2

“wakefulness(覚醒)”とのタイトル縛りで両軍のリーダーが正面衝突したこのカード、
どちらも総大将にふさわしく、上位50%ラインを悠々と越えるハイレベルな一戦となりました。
勝ったのは5鍵軍の鎌足さん。不慣れな5鍵作品ながらも危なげなく勝利を収めました。
その盤石の強さの前に、ルゼさんは8月17日にインプレにて敗北宣言をするほどでした。

 

 ● プリンス・プリンセス対決  cybermiso VS xenothium

5vs7_mr_vs_ms

5vs7_mr_vs_ms2

cybermisoさんとxenothiumさんはBMS界の次期エース候補で、ともに今年イベントを初制覇しましたが、
互いに作品に長いタイトルを付け合って文字数を競うなど、普段から良きライバル関係(?)にあります。
今回は「いたずら王子様」と「ナイーブお姫様」という対抗心むき出しのタイトルで激突し、
中盤ではxenothiumさんが一歩リードしましたが、お盆明けの終盤戦でcybermisoさんが逆転勝利。
上半期ベストBMSに選ばれた実力は伊達ではないことを見せつけました。

 

 ● Bird Spriteリミックス対決  bitscape VS kyotn VS Beast Synthesizer

5vs7_birdspritebattle

5vs7_birdspritebattle2

“Bird Sprite”はsyattenさんの代表作の一つで、出場したBOF2005では準優勝を収めました。
そんな“Bird Sprite”リミックスがなぜか3曲も登録された今大会(どこかで流行ってるんですか?)、
最先着したのははbitscapeさん。BMS作者としてのキャリアの差を示しての貫禄勝ちです。
kyotnさん、Beast Synthesizerさんの両名は残念ながら50%ボーダーに届かず討ち死にを遂げました。
なお、原曲はリリースから5年の月日が流れても全く色褪せない名曲ですので、お持ちでない方はぜひ。
 
 
 ● 即席リミックス対決  LU VS xellox VS bj.HaLo

5vs7_remixbattle

5vs7_remixbattle2

今大会では、「登録期間中に登録済みの楽曲をリミックス」という謎の現象が大流行しましたが、
なかでも強烈だったのがLUさんで、敵軍から2曲を拝借して登録という前代未聞の離れ業を演じました。
そんなインスタント・リミキサーLUさんと、原曲制作者のxelloxさん、bj.HaLoさんのスコア推移が上図で、
いずれもリミックス側が勝利し、原曲は残念ながら上位50%割れ。明暗がくっきり分かれました。
この成功に味を占めたLUさんが「24時間BOF」に挑戦したりしないか、私は心配でなりません。

 
 

◆ イベントの問題点

今大会では「先行登録」問題が議論を呼びました。

先行登録とは、「作品が完成してないのにもかかわらず、イベントに出場するため登録だけ先に済ます」ことで、
BMS界では「自演水増しインプレ」などと同様、違反行為の最たるものとして認識されてきました。

これがなぜ今回多発したかというと、ルールで「登録期間内のアーカイブ改変」が認められていたので、
「期間内に完成させればいいや」的な考えを持った作家がいたから、だろうと推察されます。
しかし、今大会のルールには「プレイ可能なBMS/BMEを一つ以上含むこと」という条項もあるため、
イベント開始時(8/5 0:00)にBMSファイルが存在していない先行登録作品は完全にアウトです。
倫理的・マナー的には言わずもがな、ルール的にも弁護の余地は全くありません。

そういった先行登録を、事情をよく知るはずのベテラン作家が犯してしまったことが残念でしたが、
あろうことか主催側がそれを追認してしまったというのが、私にとってはたいへん遺憾なことでした。

ルールというのは、ズルした作家が得をするようなものであってはなりません。
本件では、最長で2日間も提出を待ってもらったわけですが、 
それだけあればイベントに参加したかった!という作者さんだっているはずです。
それを我慢した作者さんが発表の場を失い、ずうずうしくも先行登録した作者さんが発表機会を得るなんて
そんな理不尽が通用してしまうとは、私には到底理解しうることではありません。

1分遅刻とか、両チームに二股とか、軽微なルール違反は他作品にも見られました。
が、それらはミスや不注意による過失犯。しっかり指導して改善を求めれば足りることかもしれません。
しかし先行登録や自演インプレといった類のものは、明らかな意図をもって行われた故意犯です。
こういった悪意ある違反行為を一切処罰せず、身内主義や事なかれ主義で曖昧に扱うことが
果たしてBMS界にとってプラスになるでしょうか。魅力あるイベントと言えるでしょうか。

ノーペナルティというのは一見、寛大な処分にも見えますが、実は最もダメージが大きい措置です。
先行登録した作者さん側は、負い目を感じたり批判インプレで気分を害したりするでしょうし、
イベントに参加した他の作家は、真面目にルールに従った自分がバカらしくなってくるでしょうし、
観戦者側でも、「この作家はずるい」と不快に感じる人が出てくることでしょう。全員が傷つきます。
たとえ失格にしなくとも、「○時間遅刻ごとに△pts減点」など、ペナルティの付け方はいくらでもあるので、
しっかりペナルティを科して違反者の禊ぎを済ませ、その上で他作品と同じスタートラインに立たせることが
本当の意味での主催の優しさなのでは、と私は思います。

「先行登録しても認められる」という悪しき前例が今回できてしまったことで、
来たるBOFにおいても、サーバーダウンやURL記述ミスを装いつつ先行登録する作品が現れることでしょう。
そういった悪質行為を今後も黙認してしまうのか、ルールを引き締めてモラルの刷新を図るのか、
BMS界は岐路に立たされていると思います。願わくば、正直者が損をしないBMS界であって欲しいものです。


…というのが、今大会の一番の汚点だったと私は感じました。
もともとアバウトな界隈とはいえ、一線を越えた違反行為まで許してしまうようでは先はないです。
単に私が頑固すぎるだけかもしれないですし、敵を増やすことになるかもしれないですけど、
これだけは絶対に譲れないのでハッキリ書かせてもらいました。
今回、重大な違反をやらかしてしまった心当たりのある方は、
これからは作品制作やインプレに真摯に取り組んで、名誉回復に励んでくださることを期待しています。

その他、細かい点で「これはどうなんだろう…?」と感じたことを提案していきますと、
 

 ・ アーカイブ改
総評でも主催さんが言及していましたが、さすがに現状は問題がありそうな感じです。
ダウンロード・インプレのタイミングがわからないし、更新ごとに落としなおすのは手間だし、
どの作品が修正されたか把握するのは困難だし、IRは分散するし、デメリットばかり目に付きました。
作者さんには恩恵ある制度かもしれませんが、多少はシステムを見直したほうが良さそうな感じです。

 ・ 一行インプレの文字数
熱心なインプレイヤーさんが多かった今大会では、1Ln欄に5~6行も書いてくれる人が結構いました。
作者さんに沢山のメッセージを届けるのは良いのですが、その文量なら通常インプレを用いるべきです。
一行インプレの導入経緯は「通常インプレは敷居が高い」などとクレームが付きまくったことによるので、
理路整然とした長文一行インプレが増えてくるのは、設立当初の理念に逆行するのではないでしょうか。
システム上で文字数上限を設けて、通常インプレとはっきり区別しても良いような気がします。

 ・ 登録後の削除
「作品は作者のもの」という権利問題があるので強制はできませんが、
イベント終了後に登録情報まで削除してしまうというのは、決して褒められたことではありません。
わざわざインプレをしてくれた人が何十人もいるというのに、一方的に削除するのはあまりに不義理ですし、
「消すくらいなら登録するなよ」と感じる人が出てきて、作者イメージが悪化する可能性だって高いです。
しかも今回のケースは、BMS界の財産となるべきイベントパッケージまでも消されるという結果を招きました。
作者さんの都合とはいえ、手軽で高品質なパッケージまで失ってしまうのは界隈の大きな損失だと思います。
 
 ・ 自軍インプレ禁止
この規定を定めた目的自体は納得がいきます。
が、コメントモードに手動でチェックを入れる、というのがかなり大変だったように見えました。
インプレミスも多発しましたし、集計ミスっぽいのも出てきましたし、
これだけ規模が大きいイベントで採用する制度ではないな、という印象が残りました。
 
 
 

◆ インプレ関連

今大会のインプレ数は、DEE公式発表で2976インプレでした。 
これはDEE系列のイベントでは、歴代5位という素晴らしいインプレ記録となります。

5vs7_impeverank

作品数が2桁しかないのに、BOF2005や戦國といった大イベントを越えているのが凄いです。
ちなみに、今回コメントモード必須だった自軍インプレも含めると、
インプレ数は3713(1作品あたり42.7インプレ)まで増えます。歴代4位相当の数字です。
まだあまり実感はないですけど、私たちは歴史的な盛り上がりのイベントに立ち会えたのかもしれませんね。

さて、今回は全インプレ達成者には「インプレ猛者の称号」と「粗品」が貰えるということで、
今までインプレをしたことがなかった方も、一歩踏み出てインプレに挑戦する良い機会になったと思います。

全インプレ達成者は21人いました。多い!
いつものように、ここで全員のお名前を挙げたいところですが、
当人に成りすまして粗品を要求されたりしたら困るので(サイトやtwitterアカウントを持ってない方もいるので)、
粗品の受け渡しが一段落つくまで、ひとまずは掲載を自粛しようかと思っています。

ただ、ちゃんと全インプレできてるかmihoclapを確認した上で…という方もいらっしゃるような感じなので
「公表しろよ!」というお声があるようでしたら前向きに考えてみますが、
万一の時に責任が取れないため、今日のところは見送らせていただくつもりです。ごめんなさい…。

※ 逆転の発想で、ほんの数作品差で全インプレを逃したインプレイヤーの名前を挙げてみますと、
Aloinさん(85imp)、みくすまくすさん(82imp)、yassuさん(85imp)、s_miho(82imp)の4人だけで、
それ以外で「俺、全インプレしたよなぁ」と自負している人は、皆さん全インプレを達成しているはずです。
どうぞ胸を張って自己申告し、ルゼさんから粗品を受け取って下さい。

 
 
全てのインプレ(一行インプレは任意)にレスを返した作品は以下のとおりです。

大量のインプレへの全レスお疲れ様でした!

今度のBOFの期間中には、今まで蓄積してきたインプレレスデータをもとに、
「この人にインプレしたら必ずレスが貰える」的な、インプレ奨励記事を組むつもりでいます。
特集で取り上げさせていただくことがありましたら、どうぞよろしくお願いします。

 
 
◆ その他5vs7アラカルト

 ● コメントモードの点数が反映されていたら…?

今回のルールでは、自軍へのインプレはコメントモード必須で、得点が反映されないようになっています。
が、インプレの最後に点数を書いてあげると制作者にやさしいかもしれない!と主催側が呼びかけたことで
自軍インプレを行った多くのインプレイヤーが、コメント中に点数を記入していました。
そこで、もしそれらが得点に反映されたならどうなるか、というifを調べてみました。

5vs7_result3

8862 VS 8023。やはり5鍵軍の勝利ですが、差はだいぶ縮まりました。
インプレの傾向として、7鍵作家は敵味方ともにインプレする頑張り屋が多くいましたが、
5鍵作家は7鍵のみにインプレして、点にならない自軍にはインプレをしないケースが目立ちました。
そういったスタンスの違いが、このデータでの点数の接近に現れているようです。

ちなみに、本戦で上位50%に入れなかった“Cosmic Raid” “暮夏”の2作品が、
この集計方法だと晴れて上位50%を果たしています。

全順位はこちら
 

 ● 中立インプレイヤーによる順位は…?

そもそも、自軍インプレ・敵軍インプレなんてものがあるから得点がややこしくなるわけで、
どちらにも属さない、一般観戦者のみのインプレで勝敗を決するのが最もフェアな方式とも言えます。
そこで本項では、5鍵軍・7鍵軍関係者からのインプレはすべて取り除き、
中立のインプレイヤーが投じたインプレの得点のみを集計してみました。

5vs7_result4

4970 VS 4209。ここでも5鍵軍勝利です。
ただ先ほどのランキング以上に7鍵側の健闘が目立っていると言えるでしょう。
やはりプレイヤー的には、7鍵のほうがニーズに合致しているのかもしれません。

ちなみに、本戦で上位50%に入れなかった“暮夏” “How bad do u want it?” “バラのないバラ園”の3作品が、
この集計方法だと晴れて上位50%を果たしています。

全順位はこちら
 
 
 

◆ まとめ5鍵7鍵論争への私見

↓ ここからチラ裏(長い)ので、忙しい方は読み飛ばしてください。
 
   ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆  

BMS界では対立する存在として語られることの多い5鍵盤と7鍵盤ですが、
今大会のインプレでもよく言及されたように、現実に、曲によって鍵盤数の向き・不向きはあると思います。
鍵盤2つの差がゲーム性に及ぼす影響というのは大きくて、5鍵と7鍵は並列の関係で表現するよりも、
むしろビーマニとニデラという別ゲームとして捉えたほうが遙かに適切なのかもしれません。

しかし、総評で主催さんが述べているように、
鍵盤数とかなんやかんやを理由にして食わず嫌いをしているのは、非常に勿体ないことだと思います。
BMS界はこれだけ小さなコミュニティなのですから、5鍵(7鍵)はプレイしない、なんて選り好みせず、
発表された曲はフォーマットにかかわらず全てプレイするくらい、貪欲な音ゲー愛があって欲しいものです。

ただ、それはちょっと綺麗事すぎるかな、という気もしていて、
5鍵・7鍵・10鍵・14鍵・PMS・DTX・DWIなど、全てを平等に楽しめる人なんてちょっと想像できません。
プレイヤーの本音としては、「自分のヒイキの鍵盤数でプレイしたい」というのは絶対あるはずで、
2DXをやるプレイヤーは、ゲーム性が異なる5鍵より、本家の練習にもなる7鍵を好むはずですし、
古参プレイヤーは、5鍵に愛着があったり、あるいは能力的に7鍵がプレイできないこともあるでしょう。
「この食べ物は栄養がある」といくら力説されたところで、嫌いな食べ物は断じて口にしたくないように、
5鍵・7鍵への偏食・食わず嫌いというのも、そう簡単には矯正できないものです。

私個人の意見としましては、
5鍵プレイ派・7鍵プレイ派という派閥が存在してしまっている以上、苦手な鍵盤数を無理にプレイさせるより、
5鍵・7鍵の両方の譜面を最初から用意すればいいじゃない、というような立場でいます。
ちょうど韓国BMS界が私とよく似た見解で、今度のスターターパック(公開遅刻中)では
全曲に5鍵・7鍵・10鍵・14鍵の譜面を同梱するプランが組まれているらしいです。
個人の好みやニーズに合わせて好きな譜面を自由に遊んでください、というスタンスですね。

こういう潮流は、実は日本でもその兆候が見られていて、
昨年のBOF2009では、5鍵と7鍵の両方の譜面を同梱してある作品の躍進が目立ちました。
ベスト10だけを見ても、crankyさん、SHIKIさん、naotyu-さん、voidさん2曲、roopさんの6作品。超多いです。
BOF歴代優勝作の“Lapis” “ギリジン” “7つの鍵盤のためのソナタ” なども5鍵7鍵の両譜面同梱作です。
大イベントで好成績を取るためには、5鍵派と7鍵派の両方の支持が必要な時代になりつつあり、
「この曲は5鍵(7鍵)でなければならない」というこだわりは、いまや幻想になってしまったのかもしれません。

「俺は○鍵盤一筋だ」「余計な譜面を作ってアーカイブの完成度を下げたくない」という信念も結構ですが、
今回のイベント結果を見る限り、5鍵派も7鍵派も、どちらも確実に一定数が存在しています。
そういった2大勢力の片方を切り捨てることにどれだけの意味があるか、少しだけ考えてみても良いでしょう。
せっかく作ったBMSですから、より多くの人にプレイしてもらえる環境を整えて損はないと思いますよ。

   ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆  
↑ ここまでチラシの裏。


 
ということで、5vs7は5鍵軍の勝利に終わりました。

本家の開発終了から8年が経った5鍵盤ですが、いまもplugout4などで可能性が模索されているように、
まだまだ5鍵は現役バリバリで、魅力とポテンシャルに溢れていることを存分に知らしめました。
7鍵軍は敗れはしたものの、優勝曲をはじめ上位入賞作を多数輩出し、その人気と存在感を見せつけました。

勝敗は勝敗として尊重すべきですが、どちらの鍵盤の魅力も改めて再確認できる結果だったと思います。
5鍵・7鍵でプレイヤー各人の好みはありますし、適した譜面というのも確かに存在しますけど、
そこは個性としての違いであって、ゲームとしての優劣は(多分)ありません。
あまり仲が良くない5鍵派と7鍵派ですが、そろそろ互いを認め合う時期に来ているのでしょう。
 

今大会が登録数にもインプレ数にも恵まれ、史上有数の規模のイベントになったのは
なにより「5鍵VS7鍵」という企画がとても良かったからだと思います。
ジャンル縛りにしろリミックス限定にしろ、過去のBMSイベントの題材の多くは、
「作者さんがBMSを作ってみたくなるテーマ」に主眼が置かれていた感じがありました。
ところが今回の5鍵盤・7鍵盤というテーマは、プレイヤー一人一人が関心を持てる身近な話題なので、
置いてきぼりになる人も少なく、界隈を挙げて楽しめるものだったのではないでしょうか。
5vs7というイベントを通じて、ほんの少しだけBMS界全体の心が通じ合った気がします。


BOF直前という慌ただしい時期ではありますが、夏休みを彩る楽しいBMSイベントになりました。
主催・運営・参加者・投票者・プレイヤーの皆さん、大変お疲れ様でした。
 
 
 
 
 
5鍵対7鍵BMSガチンコバトルイベント「FIVE VS SEVEN」
http://scytheleg.bms.ms/tempyou/event/5vs7/
イベント会場
http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=List_def&event=64
 
 
-------------------------
 
 
 
・ 今後の記事予定は、5vs7の曲のレビュー記事→BOF展望前編→チーム紹介、となる予定です。
日程的にちょっと厳しいため、曲レビューとかは普段より簡易的なものになるかもです。
・ 昨日、我が家の飼い鳥が近所の猫に噛み殺されたので、現在すこぶる機嫌がよろしくないです。
文章にイライラが宿ったりしていたらごめんなさい。すっかり猫嫌いになりました。
・ 本日、keyboard failureというエラーメッセージとともに私のキーボードが臨終されました。享年10歳。
予備のと交換しましたが、前のと違って同時押しが反応しないタイプのようなので泣きたいです…。
FALLさんj.pamiさんの記事を参考に、BOF前までに新しいのを買ってきたいと思います…。

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うほ!毎回ながら非常に面白い記事で一気に読ませていただきました!
コレだけ長いのを全く気にさせずに読ませる文章力には本当に脱帽です!
(10pt)

投稿: る | 2010/08/29 12:42

作者のためだけのテーマでなく、純粋なプレイヤーとしても楽しめるテーマって確かに少ないですね。お疲れ様です。面白かったです

投稿: たかし | 2010/09/01 19:49

>るさん

きゃー10pt!!身に余る得点を頂いてしまっておろおろするばかりです。
記事が長いのは実は大変気にしてまして、2回に分割したほうが読みやすいのでは?などと
真剣に検討を繰り返す日々を過ごしております(決断力がないので結論はいつも先送り)。
いずれにしても、読者の皆さんに楽しんで頂ける文章を書いていきたいと思っています…。
コメントありがとうございました!るさんもBOF(サポートのみ?)頑張ってください!

>たかしさん

そうなんです、プレイヤー目線のイベントって少ないですよね。
イベントで作者さん側が楽しむのは勿論ですけど、今回みたいにプレイヤーも感情移入できるテーマが増えると
界隈に一体感が出てきて、要らない叩き煽りなども減るのでは…などと妄想しています。
じゃあ具体的にどんなイベントだよ!とか言われると答えに窮してしまいますが…(^-^;
面白いと言って頂けて嬉しかったです。これからも頑張ります。
コメントありがとうございました!

投稿: s_miho | 2010/09/01 23:14

確かに、本イベントは大きな意義と課題を、(自分含め)多くの立場の方々に投げかけた形で決着したと思います。
(未だ終了宣言が出ていないようですが…)
色々ありましたが、その中でも…

>1行インプレの文字数
特に私の事ですね…。御指摘有難うございます。どうしても長くなるので、なるべく使わないようにします。
自戒の念を持ちつつ過去のイベントを確認すると、僕はろくでもない奴だという事が分かりました。
インプレは、内容がチラ裏になっていないか(今回も自分の事だろうかとヒヤヒヤしていますが)、
作者・他インプレイヤーに失礼になっていないか等、かなり推敲するのですが、
それぞれの投稿方法の意味を考えていませんでした。
「短ければ1行」「長くなったらスレで」という曖昧な分け方でやっていました。

私は「みんな違ってみんな良い」と考えているので、鍵盤数で抵抗することは無く
(方向性による制限は無きにしも非ずですが)、BMSもPMSもGDAもDTXもプレイしています。
キーマニも某電器街に行く度にやります。
(4(8)つの矢印だけ出来ないので殆どやっていませんが…)

本イベントのおかげで、5鍵への興味が強まり、更に先月からDPもやるようになりました。
全フォーマットでオリジナル楽曲をそれぞれ出せたら歴史に残れるんだろうな…。
遅ればせながら、執筆お疲れ様でした! 駄文・長文失礼致しました。

投稿: FT 718 | 2010/09/15 11:26

あ、お気を悪くさせてしまったのでしたらすみません…。
FT 718さんのようにしっかりしたインプレを書いてくださる方はBMS界の宝だとは思いつつも、
BOFで「一行インプレしづらい」とか騒ぎになると厄介なので、先手を打たせてもらった次第です…。

色々なフォーマットで遊ばれるのは凄いですね。その貪欲な好奇心には尊敬すら覚えます。
せっかく色々な作者さんが趣向を凝らして作ってくれるのですから、遊ばなくては絶対に損ですよね。
私も少しはFT 718さんの姿勢を見習わなくては…と痛切に感じました。反省。

コメントありがとうございました!今後とも頑張ります!

投稿: s_miho | 2010/09/17 01:47

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