BOF2010チーム分析(15) [魔界ウォーズ(仮)]
-----------------------------
◆ チーム概要
[魔界ウォーズ(仮)] とは、『ディスガイア2』に登場する、いつまでたっても公開されない超大作映画のことです。
アサギをはじめとしたチームメンバーも、ゲームの出演キャラクターたち(しかも全員脇役)ですが、
中の人はルゼさん、BACOさん、Estさんと、超一級の作者たちが扮しています(ただし誰が誰だかは不明)。
現実にはお蔵入りとなった [魔界ウォーズ(仮)] ながら、鬼才・ルゼさんの指揮のもと、BOFにて本邦初公開!
いつまでたっても後悔されないような超大作BMSの公開は約束されており、原作ファンならずとも注目です。
◆ メンバー分析
(1) ルゼ
一部ではマイクロソフトからの回し者とも目される、BMS界のXBOX販促大使・ルゼさん(旧djHIROさん)。
9鍵派の総帥として"Toy Musical"シリーズを制作し、PMSの普及に努めたことは氏の不滅の功績です。
BMS作家としてのキャリアも素晴らしく、"Feels So Good" "SUIKA CRASH"の2イベントを制覇。
特に後者の優勝では、副賞の「縦連打バカキング」の称号を許されるという破格の栄誉に預かっています。
そんなルゼさんのBMSは常に革新的で、超BPM・地雷オブジェ・第九など、タブー破りにかけては天下一です。
ちなみにBOF2010(Breath Of Fire 2010)チャンピオン。せっかく得た王座、明け渡すわけにはいきません。
(2) BACO
BACOさんはやや中堅よりの作家さんですが、ジャズやクラブ系のBMSに明るいほか、
Octa the B.G.名義でのテクノやブレイクビーツなど、多方面で才覚を発揮して注目されています。
“DENGEKI Tube” “Brain Analysis”など、主に発狂界でロングランを飛ばしている曲を多数手掛けており、
「ゲーム性の高いBMS」という点においては、歴戦の大作家にも決して引けを取らない存在です。
BOFへの出場歴はご覧の通り豊富で、ルゼさんとチームを組むのは今年で4回目となります。
コンビプレイの要領は熟知しているはずですし、今年は大波乱を巻き起こす伏兵になるかもしれません。
(3) Est
Estさんはボカロ曲・トランス・TOMA名義でのハードコアなど、多彩な顔を持つベテラン作家で、
"Hyper Remix 3" "BEAT VOCALOIDs"のイベント2つを制し、いまや不動の地位と人気を誇っています。
楽曲だけでなくイラストにも定評があり、その可愛いキャラ絵は多くのファンから熱狂的に支持されていて、
パペットガールのパペ子は今春に人気爆発、"P2DUEL"というキャラクターイベントを巻き起こしたほどです。
誰もが一目置く有力者のEstさんですが、BOFのような大型イベントはこれまであまり得意にしていません。
しかしここ1年ほどは好調子をキープしているので、今年こそは実力通りの高順位獲得が期待されます。
(4) サポートメンバー
BGAに石王マサトさん、A00さんが参加しています。
石王マサトさんはキャラクターBGAに非常に強く、その登場人物の魅力にかけては並ぶ者がありません。
可愛いデフォルメキャラやグロテスクなキワモノなど、作品に合わせて様々なキャラを創り出す一方、
色彩表現も豊かなものを持ち、モノクロからポップ色までを操る演出の幅広さは驚嘆の一言です。
もう一人のBGA担当のA00さんは旧AOOさんです。
主にStepMania方面において活躍されている方で、D3MIXなどのパッケージを制作しました。
昨年もルゼさんチームの“Burning Boost Rising”を担当しており、チームカラーは知り尽くしているはずです。
また、ボーカルにラズベリルさんが参加していますが、中の人をバラしていないため詳細不明です。
◆ 順位予想
(能力値)51.7+47.4+50.7=149.8 (MAX)56.3+51.9+52.7=160.9 (MIN)45.7+44.3+45.0=135.0
有力作家の名前が並ぶチームですが、30位前後の予想とやや厳しめな結果に。
調子さえ良ければ15位くらいまでは行けるはずなので、そこを当面の目標にしたいところ。
[魔界ウォーズ(仮)] の構成メンバーは今が旬の作家さんたちで、
年間リリース数の多いルゼさん・Estさん・石王マサトさんなど、イベント戦線で慣れ親しんだ作家揃いです。
この知名度と親しみやすさを活かして、インプレ集票に努めるのが基本戦略となってきます。
チームの作風も相当わかりやすく、とりわけBGAはキャラクター系の敷居の低いものになりそうな感じで、
ライトユーザーを中心に注目を集められれば、能力的に上位進出は難しいことではありません。
必要に応じて大ネタやギミックなどを組み込める柔軟性もありますし、
BOFという大きな会場で戦うだけの素養は十分に備わっている有力チームです。
エースは誰でも務まりますが、バランス型のチームなので、エース制度そのものが逆風です。
ダメージを最小限にとどめるため、最もスコアを取れる作品を見出すのは戦う上で必須となります。
メンバーは長年の付き合いがある盟友同士。全作品が揃った後に本音で議論できることでしょう。
不安点としては、まずは偽名参加であることが挙げられます。
BOFでは有力作家のBMSだけ落とすプレイヤーも多いため、偽名は基本的に不利です。
特に今年は作品数が爆発的に多く、得体の知れないチームはスルーされることも予想され、
そのためスタートダッシュに期待しづらいというのは、上位を狙うには重い枷になってきそうです。
また、ルゼさん・Estさんの有力者2名は、ここを含めて(少なくとも)3チームに参加しています。
いくら多作だからといえ、複数作を同時並行しては力が分散するのは避けられませんし、
彼らにとって偽名参加の [魔界ウォーズ(仮)] の優先度が1番上か、というとちょっと疑わしい感じもします。
いわゆる「滑り止めチーム」として考えているメンバーが1人でも居れば、躍進を遂げるのは難しいでしょう。
今年のBOFは「なりきり偽名チーム」が流行していて、
その題材としては、いわゆる萌えアニメとか恋愛ゲーム系とかが主流です。
しかし [魔界ウォーズ(仮)] は、ややニッチな題材を選んでおり、他とは若干性質が異なる感じで、
[ラブプラス+] のような広い支持基盤は期待できませんが、そのかわり熱心なファンは非常に熱心なはずです。
この選択が吉と出るか凶と出るか、今後のBOF戦略を占う意味でも注目に値するチームです。
| 固定リンク
「bof」カテゴリの記事
- “BOF2010” 回顧(後編その2)(2011.01.24)
- “BOF2010” 回顧(後編その1)(2011.01.22)
- “BOF2010 場外乱闘編” 回顧(2010.12.28)
- “BOF2010 場外乱闘編” 開催(2010.11.04)
- “BOF2010” 回顧(前編)(2010.11.01)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント