BOF2010チーム分析(20) [Team Panzer Force]
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◆ チーム概要
Stepmaniaパッケージで知られる [Team Panzer Force] が、今年もBMS界の最前線に出撃してきました。
総司令官dj Extroseさんの指揮の下、gmtn.さん、xenothiumさん、taqumiさんの3人のコマンドたちが
ステマニで培った実戦経験をもとに、迫力と爽快感あるBMSで怒濤の大攻勢を仕掛けてきます。
メンバーのこの一年の充実ぶりは素晴らしく、その精兵ぶりは昨年までとは比べようもありません。
BMS界最強の戦車部隊を待つのは勝利か玉砕か…。彼らの運命と未来が、このBOF2010にて決します。
◆ 過去の戦歴
[Team Panzer Force] はBOFには過去2回連続出場中。
毎年、dj Extroseさんがステマニ界隈から有力作家を引き抜いてくるという形でチームを結成しています。
初出場の08年は、Extroseさんの2作と、BMS初制作のxenothiumさんとで参戦したものの、
スコア・中央値ともに大きな見せ場を作れず敗退。ステマニ勢の力を示すことができませんでした。
捲土重来を期した09年は、新たにgmtn.さんを招聘して3人チームとして挑みました。
中央値こそ奮いませんでしたが、スコア部門では平均以上の順位に進出して大躍進を遂げています。
今年は3回目の挑戦。両部門において過去成績を更新するのは最低限の義務となります。
◆ メンバー分析
(1) gmtn.
gmtn.さんはステマニで活躍していた作家さんで、昨年のBOF2009にてBMSイベントデビューを飾りました。
ハードコアやトランスを中心とした氏の作風は、とにかくアグレッシブでゴージャスでエクストリーム。
激しく派手な勢いがあって、聴く者の身体を揺らせるエネルギーに満ちあふれています。
今年は"FIVE VS SEVEN" "Over Velocity Arrangement"でともに上位入賞を果たして界隈を湧かせました。
人気も知名度も増して目下絶好調。BOF2010ではgmtn.さん渾身の輝かしい作品が見られそうです。
(2) xenothium
歴代のステマニ・DWI出身作家のなかでも、BMSで最も成功を収めたうちの一人がxenothiumさんです。
その作風はオンリーワン。ハンズアップとフラメンコを得意とする氏のスタイルには、稀少性と華があります。
今年は大ブレイクの一年で、"Over Velocity Arrangement"を完全優勝してイベント初勝利をあげると、
80以上の登録があった"FIVE VS SEVEN"でもベスト10に入り、技術と完成度の高さを見せつけました。
BOF2010では昨年以上の好成績は確実視されます。xenothiumさんの天下がまもなく訪れるかもしれません。
(3) taqumi
他のメンバーと比べるとtaqumiさんはやや古株。チームの精神的支柱といえる存在です。
PFパッケージなどステマニでも精力的に活動していますが、どちらかと言えば氏はDTXを本業としていて、
D-Music Gardenに楽曲提供したり、Crown DTXに投稿したりと、DTX界では要人の一人と目されています。
そのためBMS界での露出度は多くなく、これまで代表作と呼べるほどのヒットは飛び出していませんが、
ステマニ・DTXの2分野を支える古豪の意地を見せるべく、今年は本気の作品で挑んでくることでしょう。
(4) サポートメンバー
vj Eks a.k.a. dj Extroseさん、koavenitさんの2名がBGAを担当します。
dj Extroseさんは ステマニで"Panzer Force"パッケージを主宰してその普及に努めているほか
超更新量の総合情報サイトB.I.D.C.を管理し、BMSイベントの開催・運営にも精力的に取り組むなど、
無尽蔵のバイタリティを発揮してシーン全体を牽引する、今日のBMS界隈の最重要人物の一人です。
vj Eks名義では“ArkSphere”にてmpegムービーBGAを制作しています。
koavenitさんは"Splash mix"パッケージを主宰するステマニ界の実力者で、
自身も作曲をする傍ら、"Panzer Force"シリーズではグラフィッカーとして参加しています。
BGA作家としてはxiさんの“.357 Magnum”を担当し、"EXTREMEBEAT"優勝に導いた実績もあります。
◆ 順位予想
(能力値)50.5+51.9+42.8=145.2 (MAX)54.8+60.9+45.7=161.4 (MIN)46.6+43.2+39.4=129.2
30位以下が濃厚と出ていますが、これは昨年までの成績が反映されているため。
メンバーは今年は絶好調なので、Max値付近の20位オーバーも目指せるでしょう。
[Team Panzer Force] は3回目のBOFとなりますが、今年はひと味もふた味も違います。
xenothiumさんが"OVA"を制したり、gmtn.さんもイベントで上位に頻繁に顔を出したりして、今まさに充実期。
各個人が目覚ましく成長し、チームとしても成熟しつつあることが、大きな強みとなっています。
思えば半年前までは、gmtn.(がむつん)xenothium(きせのちうむ)は「読めない名義」の筆頭格でしたが、
今日では多くのプレイヤーから認知されています。彼らの上昇度を表す象徴的な出来事と言えるでしょう。
また、BGA陣にも不安はなく、vj Eksさん・koavenitさんの2人のムービーが期待できることに加え、
xenothiumさんもBGA作家として活動し始めたほどなので、ビジュアル面には一切隙はありません。
その恵まれたサポート環境を活かし、DTX界の大御所・taqumiさん共々3人のメンバーが実力を出し切れば、
チームはこれまで手にしたことのないような素晴らしい順位を獲得できることでしょう。
エースはxenothiumさんで安定です。
実績上位なことに加え、作風にオリジナリティがある点がBOFでは有利に働きます。
過去2年ともチームの稼ぎ頭となっていますし、今年も全く心配ないと思います。
不安点としては、昨年までの成績がいまいちパッとしないチームだったため、
あまり界隈の近況に詳しくないプレイヤーには、軽視・過小評価・スルーされかねないことです。
いわゆる「逆ネームバリュー」というやつですが、これを払拭しないことには話になりません。
作品のクオリティを維持し、ヘビーなBMSファンを中心にハイアベレージを確保して、
「今年のPanzer Forceすごくない?」みたいな流れに持ち込めるかが大きな争点となるでしょう。
一ヶ月という長期戦を有効に利用して、じわじわとサークルのレベルの高さをアピールして欲しいものです。
「3度目の正直」という諺がこれほどよく当てはまるチームはありません。
過去2年の敗戦から不死鳥のごとく蘇り、今年は万全の準備を整えてのBOF挑戦となりました。
正直、これで負けたらしょうがないくらいですので、あとは悔いのないよう全力を出し切るのみです。
ステマニ勢の能力をBMS界に知らしめるためにも、[Team Panzer Force] の双肩には大きな期待がかかります。
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