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2010/11/25

“Oz'Beats ~温故知新~” 開催

オジサン向けクラブミュージック限定BMSイベント “Oz'Beats ~温故知新~”

Oz_banner

登録 : 11月20日(土)~11月23日(火)
評価 : 11月23日(火)~12月12日(日)
主催 : waku2tan

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80年代クラブミュージック限定BMSイベント"Oz'Beats"の登録期間が終了しました。

初日から作品が思うように集まらず、一時は過疎イベント化も心配されましたが、
最終的には20作品(含、失格1作品)もの素晴らしい登録に恵まれました。
 

「80年代」というやや敷居の高い制作条件が影響してか
会場を見渡してみるとベテラン作家・実力派作家の出場が多いのが目に付きます。

先日の"BOF2010"アベレージチャンピオンのカラフル・サウンズ・ポートさんが早くも再始動したのをはじめ、
Timaさん・Bit Upperさんなど古豪や、jill hiさん・nixxさんのように大会出場の珍しい作家さんが名を連ねますが、
その一方でETIA.さんやRuby.Gさんのような90年代生まれの若きホープたちの参戦もあり、
非常に様々な世代・アプローチからの「80年代」を堪能できるイベントになったと思います。


曲80年代・譜面5鍵メインという縛りは、今日のプレイヤーからすれば物足りない面もあるかもしれませんが
登録作品のレベルは全体的に高く、食わず嫌いでスルーすると大損しかねない優良イベントです。
「興味ない」などと一蹴したりせず、むしろ音楽性を広げる良い機会をもらった…とポジティブに受け止めて、
ぜひオジサンならずとも"Oz'Beats ~温故知新~"を満喫してみてください。

 
 

◆ 作品紹介

開催して間もないということで、イベント紹介ついでに幾つか登録作品を簡単に紹介します。
イベント柄、今回は各ジャンルに着目して数作品ピックアップしてみました。
なお、以下に紹介する作品の名義欄は、作品登録当初の名義にしてあります。悪しからず。

  •  DETROIT TECHNO

登録No.1 [DETROIT TECHNO]  reunion with the sentimental consciousness  /  Donna Inheritance

Oz_bms1_dettek_2

 「デトロイトテクノ」はダンスミュージックとしてのテクノの起源と言われる音楽です(諸説あり)。
16ビート・パッド多用・ノンボーカルなどの特徴は、後世の派生ジャンルの多くに受け継がれています。
本作の作者のDonna Inheritanceさんは偽名と思われますが、今のところ詳細はわかりません。
ダークで抑圧的な前半から溜めに溜めて、ラストで渾身のメロディが炸裂するところが聴き所です。

  •  DISCO

登録No.2 [Disco]  Rachel  /  jill hi

Oz_bms2_disco

ジャンル名として「ディスコ」が使われる際は、あまり厳格な定義があるわけではなく、
70~80年代のディスコでプレイされていたようなダンス音楽、みたいな広義の括りで良さそうな感じです。
今大会にジャンルをディスコとしたBMSは3つ登録されましたが、この“Rachel”は最も大人の香り漂う逸品。
ジャズ・ソウル・ファンクなどを融合させたサウンドには、時代を越えて通じるお洒落さが溢れています。

  •  INDUSTRIAL

登録No.4 [Industrial/Noise]  Progressive Utilization Theory  /  樟

Oz_bms3_indstrial

「インダストリアル」は工業音・産業音を用いて退廃的なイメージを表現する音楽です。
マニアックで人を選ぶジャンルなので、BMSでしか聴いたことのないという人も多いはず(はい私です)。
そんなインダストリアルのBMS界での旗手と言えば、本作の樟さんを置いて他にいないでしょう。
ラストのBGAにはとんでもない狂気が待ち構えています。深夜にプレイする際はお気を付けて…。

  •  GARAGE

登録No.8 [GARAGE HOUSE]  Wanna hold hands?  /  Tima

Oz_bms4_garage

「ガラージ」は昔ながらの歌モノハウス、というようなジャンルです(この作品はインストですが)。
あまり厳密な音楽的定義はわかりませんが、ハウスのなかでも格別に聴きやすい系統の音楽でしょう。
本作には万人に愛されるキャッチーな旋律・ハネのあるフレーズなど、ガラージの魅力がたっぷり。
ハウスの貴公子Timaさんの、"BOF2010場外乱闘編"に続く復帰2作目のBMSをどうぞご堪能ください。

  •  JUNGLE

登録No.9 [Jungle]  Basilico  /  Kanade

Oz_bms5_jungle

「ジャングル」はドラムンベースみたいなものです(こんなこと書くとLUさんあたりに怒られそうですが…)。
ドラムンベースとの違いや詳しい定義等は"NDK"参加者にお尋ねください。私は知りません。
この“Basilico”は、どちらかと言えばラガジャングル寄りのアプローチの作品で、 
軽めのリズムと清涼感あるウワモノが気持ちよく、心をクールに落ち着かせてくれる楽曲となっています。

  •  BOOTY BASS

登録No.11 [Booty Bass]  Hatred  /  ELE-G

Oz_bms6_bass

見慣れぬジャンルの「ブーティーベース」は、マイアミやゲットーなどのベースミュージックの一種のようです。
先日の“Jumbo”“banana man”などのヒットにより、いまBMS界で再注目の分野の一つと言えるでしょう。
低音旋律と早回し声ネタとが醸し出す空間は、これまでのBMSには見られない独特の世界。
BGAがないのは残念なものの、ELE-Gワールドにどっぷり入り込める個性派の作品です。

  •  ACID HOUSE

登録No.14 [ACID HOUSE]  Kangaento  /  オオイタァ(Bit Upper)

Oz_bms7_acidhouse

「アシッドハウス」はウネウネ音を用いたシンプルでドラッギーなハウスです。
聴いてみれば明らかだと思いますが、このジャンルが後にトランス(ゴア・サイケ)のルーツとなりました。
本作は80年代音楽という制約を守りつつ、ジャンルの魅力とゲーム的な楽しさの両立を追求した作品で、
“Kangaento(カンガエント)”というタイトルが、本家の“patsenner”を彷彿させる面白い造語で印象的です。
でも名義で遊ぶのはやめましょう(笑、その1)。

  •  REGGAE

登録No.15 [REGGAE]  easygoing everyday  /  Nitrix

Oz_bms8_reggae

BEMANIシリーズ初期では鉄板ジャンルだった「レゲエ」ですが、BMS界では屈指のレアジャンルで、
レゲエBMSは05年のtarolaboさんの“赤頭巾の歌”以来でしょうか。稀少度は大会No.1かもしれません。
本作のメイン譜面は☆2という低難度とあって、リゾート気分でまったりプレイできる作品です。
レゲエフレーバーの効いた声ネタに耳を傾けつつ、カリビアンな暖かい空気を感じてみてください。

  •  ELECTRO

登録No.17 [ELECTRO]  MIX-MAX Is Dead  /  MIX-MAX

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いま日本で一般的に「エレクトロ」というと、Perfume系サウンドを指すことが多いような気がしますが、
80年代当時はヴォコーダボイスや電子音を用いたエレクトロファンクが主流だったらしいです。
この作品の声ネタや曲調はより初期の雰囲気で、あたかもエレクトロ黎明期の息吹が感じ取れるよう。
衝撃的な曲名はインパクト絶大ですね。MIX-MAXさんのご冥福を謹んでお祈り申し上げます。

  •  R&B

登録No.19 [R&B]  Sinking Time  /  haleit

Oz_bms10_randb

日本では宇多田ヒカルが代表格と言われている「R&B(リズム&ブルース)」、
その定義は超曖昧で、黒人音楽っぽく洗練されていればR&Bを名乗って良さそうな印象すらあります。
本作“Sinking Time”は“Thinking Time”をもじったタイトルで、叙情的なギターが印象的な楽曲です。
どこまでも水中を深く深く沈んでいくような、透明で美しい世界に浸りながらプレイしてください。

  •  HIP HOP

登録No.20 [HIP HOP]  S oz S  /  ォァアアッノルォーンパパプロォメマッソヌルァオルルォルァネヌァーヌォアルァオーン!!!
(ETIA. vs MM Sequence)

Oz_bms11_hiphop

「ヒップホップ」は言わずと知れた超人気ジャンル。もはや解説の必要すらありません。
BMS界でも"GOT TO BE REAL""Director's Cut"等、ヒップホップ限定イベントが数多く開催されました。
NYのスラムの吹き溜まりを思わせるような本作は、存在感のあるベースが特徴的なトラックで、
『5鍵がメイン』という条件がありながら皿曲が少ない今大会において、随一の連続スクラッチを誇ります。
でも名義で遊ぶのはやめましょう(笑、その2)。

 
 

全体的な作品傾向としては、ディスコ・(デトロイト)テクノ・ハウスが多いようですね。
各ジャンルの今大会への登録数、BMS界での07年以降の制作数をまとめると下図のような感じです。

Oz_genre_reg_2

普段からある程度リリースされている、アンビエントやレイヴの登録が全くなかった点が驚きです。
なかでもレイヴはBMS適性の高いジャンルなので、登録皆無というのは意外に感じました。特例なのにー。
逆に登録が予想外に多かったのは、初期のハウス・初期のテクノの両ジャンルでしょうか。
界隈に多数いるハウス・テクノ系作者が80年代というテーマに回帰した、ということなのだと思います。
 
 
なお、ここまで偉そうに色々書いてきましたが、私はクラブ畑の人間ではありませんので
ジャンルへの理解などについて事実誤認等がある場合が往々にしてございます。その際はごめんなさい。



 

◆ インプレ

今大会のインプレは1pt~5ptsの5段階評価ですが、
ルール上、評価期間終了まで登録楽曲の得点が表示されなくなっています。
「他者の投稿済みインプレに影響されずに点を付けなさい」という制度なので
周りに惑わされず、自分なりの採点をすれば趣旨的にも良いかと思われます。

が、実際には、他のインプレイヤーの点数を参考にしないとインプレしづらい…という人もいるでしょう。
そこで参考までに、平均して何ptsくらいを付けとけば当たり障りがないインプレになるか、
過去の5段階評価制イベント(+α)のインプレ状況を調べてみました。

Oz_imppts_2

5段階評価のイベントは"BMS Battle Regulation A"のみ(0-4pts制)で、この時の平均ptsは2.53pts。
6段階評価のイベントは"Spring Phase"など3大会(0-5pts制)で、平均ptsは3.13~3.76pts。

"Oz'Beats"は5段階評価(1-5pts制)ですので、
平均して3.5ptsくらいになるような配点をすれば標準的なインプレイヤー、ということになるでしょう。
自信のない方・周囲の視線が気になる方は、基準の一例として頭の片隅に置いておくと良いかもしれません。
出場者の方々も、Ave3.5ptsを一つの勝敗ラインに設定すると精神衛生的によろしいかと思います。

 

ちなみに、登録数は20作品、インプレ期間は11月23日~12月12日の20日間ですので、
偶然にもちょうど1日1インプレずつ投稿すれば全インプレ達成可能です。
規則正しい生活をおくるための日課として、1日1インプレ運動にぜひ取り組んでみてください。

 
 

   ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆ 

 
 

という感じで始まった"Oz'Beats"ですが、
レアジャンルの作品や、普段イベントであまり見かけない作家さんが出場していたりして
古臭いながらも新鮮味のある、独特な感じで面白い大会になったと思います。

"Oz'Beats ~温故知新~"のサブタイトルの"温故知新"は
「昔の事象を学ぶことで、そこから新しい道理や知識を得る」という意味です。
過去のクラブミュージックに触れることは、翻って新たな音楽性を体得するチャンスに他なりません。
「賢者は歴史に学ぶ」なんて言葉もありますし、80年代の音楽の姿を知っておいて絶対損はないでしょう。

80年代を知るオジサンたちも、90年代生まれの若者たちも、
当時のディスコフィーバーに想いを馳せつつイベントを楽しんでみてください。
きっと「何十年も昔から世にはこんな凄い音楽があったんだ」とその魅力を再発見することができますから。

 
 
 

Oz'Beats ~温故知新~ 公式ページ
http://www5.hp-ez.com/hp/ozbeats/index
会場
http://stec.x0.com/sf_event/list.cgi?8


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ちょっと遅くなりましたが場外乱闘編お疲れ様でした。
あんまりインプレできなくてごめんなさい。BOF280作品の直後に50作品は普通に無理でした…。
場外乱闘編には総評はなさそう(勘)なので、さっそく明日からまとめ記事の構想を練り始めます。

コメントや拍手はいつもありがとうございます。励みになります。
滞納しまくってるコメントレスは明日まとめて返させていただきます。グズですみません…。

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コメント

本日ですが、ほぼ全部の曲のインプレが終わりました。曲数が場外乱闘編よりも少ない割にはインプレを書くのにも大変と言うか…モチベの維持が大変でした。

まだ評価期間が終わっていないので、最終的にどれだけのインプレが付くのかが気になる所ですが…。しばらくは様子見という事になりそうです。

投稿: アムドラあかり | 2010/11/29 15:24

す…すいません…大変レスが遅くなってしまいました…。いくらなんでも度が過ぎますね…。
こんな零細ブログにコメントしてくれる方がどれだけ有難いか痛感しているはずなのに…。
お詫びの言葉もございません。猛省の証として今年いっぱいはBMSのプレイを断つことにします←

仰る症状は典型的なインプレ疲れですね。
モチベの低下・執筆ペースダウン・自己疑問などが発生します。私もよく感染します。
特に大イベントで頑張った後、連続でイベントが押し寄せたりすると厳しいですよね…。
とはいえ、現実には、BMS界はインプレなどのレスポンスがないと成立しない世界なので
なんとか自分を鼓舞して、高い目的意識を持ち続けるしかない…ということだと思います。
精神論になってしまいますが、一に根性二に根性!で頑張りましょう!
コメントありがとうございました!

投稿: s_miho | 2010/12/30 20:47

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