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2011/03/03

緋色の仮面 / eoll & のすけ

Hiiro_bn

[4つ打ち歌謡] 
緋色の仮面 / eoll & のすけ

(from "THE BMS OF FIGHTERS 2010 - The Evolution of War -")

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チーム対抗イベント "BOF2010" 登録作。 [LUMINOUS] チームの一員として出場。
スコア 40/278位(偏差値58.5)、中央値 38/278位(偏差値59.8)。
[LUMINOUS] チームは一人チーム(楽曲担当者が一人のチーム)では大会最上位を獲得しました。
 

eollさんの [LUMINOUS] チームは、BOFでそれぞれタイプの異なる3曲の歌モノBMSを発表し、
全てがBOFコンピアルバムのGroundbreakingに収録されるという、史上空前の快挙を成し遂げました。
格好良く爽快な“グレートエスケープ”、極上癒し系“Unexpected rain”、そして“緋色の仮面”の3曲です。
本項で取り上げる“緋色の仮面”は、3曲中のオチ担当(?)のネタ・イロモノ的楽曲ではありましたが、
濃い、すごく濃い、とにかく濃い作品で、一度聴けば脳裏に焼き付くオリジナリティであふれ返っています。
もし、読者のなかにこの曲を知らない方がおられましたら、とにかく試聴で一度だけでも聴いてみてください。
今までの音ゲーにはなかった変化球っぷりに、きっとあなたも虜になるはずです。 



(lyrics)

さて、タイトルの「緋色の仮面」。
そのあらすじは、最愛の恋人に無惨にポイ捨てされた、哀れな一人の負け犬の物語です。
なかば自暴自棄でヤケクソになりながらも、自分を捨てた相手への未練は断ち切れず、
思い出のバラの力で仮面を切り裂き、かつて恋人が向けてくれた笑顔を取り戻そうとする――というお話。
とはいえ、色々な受け止め方のできる歌詞なので、解釈の仕方は他にもあるとは思います。
いずれにせよ、曲の背景を知らずしても、有り余るほどのエモを感じ取れる作品なのは間違いありません。

 
楽曲はスパニッシュ風味の歌謡曲となっており、
『情熱の国』スペインのパッションと、『酒と涙と男と女』に代表される日本の音楽観が融合した曲調です。
また、タイトルの「緋色」を「ヒーロー」とかけているのかはわかりませんが、
往年のヒーローソングを思わせるような雰囲気なのも、本作の大きな特徴のひとつと言えるでしょう。

曲の冒頭から始まるギターの弾き語り、この時点ですでにグッと来るものがありますが、
その後のモノローグの「こんな私ぃぃぃ 私じゃなぃぃぃ」  の鬼気迫る迫力に度肝を抜かれます。
…感情むき出し。完全に役になりきっちゃってる。なにこのキチ○イ、というくらいの名演技。
ポエトリーリーディング系のBMSは数あれど、ここまで本能をギラつかせたものはちょっと他に思いつきません。
続いて歌謡調のサビに移ると、今度はフェロモンをムンムンまき散らしながら想いを歌い上げていきます。
とりわけメインの「ああスペインのぉぉぉ 赤いバラでぇぇぇ」 というフレーズの印象的なことと言ったらもう!
これをお読みの皆さまも、絶対いま脳内再生しているはず、と断言できるくらいに耳に残るフレーズです。
そしてひとしきり思いの丈を歌い終わり、普通に曲が終わるかな、と思ったらそれは大間違い。
ラストの締めでゲホゲホと咳き込み、格好付けようとしても格好付けきれないオチを見せて曲を締めます。
こんなずっこけた終わり方はアリなのか。もちろんアリ、聴けばアリとしか言えなくなってしまうはずです。
 
 
そんな本作の真価といえば、『感情表現の豊かさ』に尽きると思います。
のすけさんのボーカルに耳を傾けてください。出だしの力強い弾き語り、モノローグ前半の女々しい語り、
モノローグ後半のサイコな語り、終盤での吹っ切れた感じの歌い方、といったように、
わずか2分間のうちに声だけで様々な表情を披露しています。素晴らしい千両役者ぶりです。
しかも感情豊かなのはボーカルだけではありません。歌詞までもがそうなのです。
「部屋で飲み干した ひとり午前2時」 とか「彼にもらったハンカチーフ 今では雑巾になっているわ」 とか
シチュエーションの生々しさたるや凄まじく、文字で読んでるだけで胸の奥がざわざわしてくるほどです。
常人なら取り繕うような人間臭さをさらけ出していること、それが本作に感情移入できる要因の一つでしょう。

そして極めつけは作品を彩るBGA、これがユーモアセンス満点で非常に面白いです。

Hiiro_movie

漢字が書けなくて訂正するシーン(左絵)、サンプル素材の注意書き入れっぱなし画像(中央絵)、
そして超絶インパクトのグラマラスなマダム(右絵、ネタバレ配慮につきモザイクをかけました)など…。
思わずツッコミたくなる場面が満載。eollさんの頭の中は一体どうなっているのか危ぶまれるほどです。
音楽だけでなく視覚からも、本作の濃さが嫌と言うほど伝わってきますね。
 
 
 
単に奇をてらうだけのBMSや、一発ネタBMSなどは星の数ほどありますが、
イロモノならイロモノとしての芸風を追求し、ボーカリスト・歌詞・曲調・映像・演出・小ネタなど、
あらゆる要素に徹底的にこだわり抜いたイロモノBMSは本作くらいのものでしょう。
演出過剰なとこは多少あるかもしれませんが、ここまで沸騰しきった作品を作り上げたことは絶賛に値します。
エモの伝道師eollさんによる、とびきりエモくて濃厚な世界をご堪能ください。ゲホッゲホッ


DL : BOF2010 会場より
http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=124&event=65


※ アーカイブ内のvocalA.wavというファイルが24bitwavであるため(BMSで通常用いられるのは16bit)、
お使いのPC環境や使用本体によっては、楽曲が正しく再生されないなどの不具合が生じる場合があります。
ですので気になる方は、自力で16bitwavに変更するのが良いでしょう(IRへの影響等は私は知りません)。
非DTMerで何をどうやったら良いのかわからない方にはえこでこツールが扱いやすくてオススメです。
インストールなど面倒な作業は不要。解凍後ソフトを起動し、wav出力→音質を指定→16bit→ファイルドロップで一発変換できます。簡単!

 

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mp3(フルバージョン)は Groundbreaking -BOF2010 COMPILATION ALBUM- に収録されています。
記事内で言及した“グレートエスケープ” “Unexpected rain”の2曲ももちろん入っているほか、
Modulation Spin(eollさんとtakdriveさんのユニット)による“curtain”まで収録されており、
エモ爆発間違いなしの、eollファン必携のスーパーeollアルバムとなっております。ぜひどうぞ。

Bnr_gdbg2010

http://gdbg.nekokan.dyndns.info/2010/
 
 
 
(この記事は2011/07/24に追記されました)

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