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2011/03/03

Tuk Tuk Boshi / Shaman Cure-All

Tuktuk_bn

[Suomisaundi] 
Tuk Tuk Boshi / Shaman Cure-All

(from "THE BMS OF FIGHTERS 2010 - The Evolution of War -")

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チーム対抗イベント "BOF2010" 登録作。 [アレゲユニオン] チーム所属。
スコア 41/278位(偏差値58.3)、中央値 17/278位(偏差値61.1)。
 

[アレゲユニオン] チームの戦前の評判といえば、『-45さん復活』の話題一色でしたが、
ディープなBMS通からすれば、Shaman Cure-Allさんの参戦はそれと同じくらい嬉しい知らせでした。
というのも、Shaman Cure-Allさんは旧PSYPHAさんで、PSYPHAさんと言えば往年のサイケ・コンポーザー。
それが数年の時を経てBMS界に復帰というのですから、古参のファンは期待しないわけがありません。
事実、氏はBOFでチーム一の中央値成績を残し、Groundbreaking収録の座まで勝ち取ることになります。

さて、ジャンルのSuomisaundi(スオミサウンディ)、BMS界では全く馴染みのない単語ですが、
ゴア・サイケデリックの派生音楽で、日本では「スオミトランス」という呼び名が一般的なジャンルとのこと。
ハッキリとした定義は固まってないようですが、ウネウネしつつもアゲアゲでファンキーな音楽でしょうか。
このスオミトランスをBMSで遊べるのは、本記事執筆現在で “Tuk Tuk Boshi” 一作だけです。
音楽性や知見を広め、より良いミュージックライフを送るためにも、これはもうプレイ必須ですね。

 
まず、本作を語る上で外せないのが「ツクツクボウシという題材の面白さ」です。
夏の終わりに突如大量発生し、特徴的な鳴き声の蝉しぐれで街中を埋め尽くしておきながら、
いつの間にかパタリと消えてしまうツクツクボウシなんて、まさしくサイケデリックな存在ではありませんか。
漢字にすれば「憑く憑く法師」となるのも、何か怨念を感じさせるようで不気味です(※実際の語源とは違います)
また、セミは7年もの期間を地中で暮らし、羽化して成虫になる昆虫として知られてますが、
ちょうどShaman Cure-Allさんも03年から7年間BMS界を離れていました。もはや偶然とは思えぬ一致です。
このように、曲想からも作者という観点からも、説得力と必然性のある極上のテーマだったと言えましょう。

題材の着眼点の鋭さもさることながら、楽曲の素晴らしさはそれに輪をかけて凄いです。
特にメインとなるサイケなシンセフレーズは、思わず体が浮き上がってしまうような魅惑の音色で、
芯がなくて脱力感を催す質感ながらも、それでいて音の勢いやスピード感は十分という驚異のサウンドです。
この音だけで私は歓喜のヨダレを延々と垂らし続けられます。クスリをキメてないのにこの有様です。
それに加えて、蝉のサンプリング・怪しげなビブラフォン・這い回るベースなど、様々な変態成分が絡み合い、
プレイしていると徐々に視界が明滅し、天も地もなくグルグル回ってくるような錯覚すら覚えます。
Shaman Cure-Allさんのサイケという禁忌の幸福感を知ってしまったら、もう並の快楽では満足できません…。

そういった楽曲面での異色さは、譜面においても実に色濃く表現されています。
長短さまざまのロングノートを散りばめた特徴ある配置は、やりごたえもインパクトも抜群ですし、
急加速などのギミックも効果的で、プレイしていると「酔う」ような、実にキモチイイ仕上がりとなっています。 
これが7年休眠していた作家の久しぶりの譜面制作だなんて、一体誰が信じられるでしょうか?
氏の天賦の譜面センスが、作品のサイケデリックな色彩を一層輝かせてるのはまず間違いありません。


BOF2010が終わってから初めての夏が、いよいよ本格的に訪れようとしています。
本作にハマったサイケ患者にとっては、今年の蝉の鳴き声は、例年とは全く違ったものに聞こえるでしょう。
街中で不意に “Tuk Tuk Boshi” をフラッシュバックさせ、興奮して卒倒することのないようくれぐれもご注意を。
この夏は熱中症対策だけでなく、サイケ禁断症状への備えも必須になるかもしれませんね。
 
 

DL : BOF2010 会場より
http://manbow.nothing.sh/event/event.cgi?action=More_def&num=189&event=65

 
 
 
 

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mp3(フルバージョン)は Groundbreaking -BOF2010 COMPILATION ALBUM- に収録されています。
トランスは本来の尺で聴いてこそのジャンルです。ぜひフルサイズで楽しみましょう。

Bnr_gdbg2010

http://gdbg.nekokan.dyndns.info/2010/

 
 

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本作とは直接関係ありませんが、日本国内ではあまり大きな話題にはならなかったので紹介しますと、
この春Shaman Cure-Allさんは韓国のBMSイベント"KBP2011"に出場し、かなりの好成績を収めています。
その時の登録作 “Anti Counter Clockwise” は、本作に負けるとも劣らぬトリップ感を秘めた作品です。



ゆったりと意識を侵食していくような、 酩酊にも似た危ない陶酔感は未体験の心地よさ。
まさにHNの『Shaman Cure-All(呪術師の万能薬)』を体現した音楽と言えるでしょう。
「プレイしてないよー」という方は、私の顔を立てるつもりでぜひ一度遊んでみてください。超オススメです。
 
 
DL : KBP2011 会場より
http://k-bms.net/bbs/view.php?id=sa&page=1&sn1=&divpage=1&sn=off&ss=on&sc=on&select_arrange=headnum&desc=asc&no=69
 
 
 
(この記事は2011/07/24に追記されました)

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